「メイショウ」の冠名で知られ、今年8月に個人馬主として史上初のJRA通算2000勝の大記録を達成した松本好雄さんが8月29日未明、すい臓がんのため死去していたことが関係者への取材で分かった。87歳だった。

 日本競馬史に残る大物馬主が天国へ旅立った。2006年の皐月賞日本ダービー、07年の天皇賞・春秋連覇を果たしたメイショウサムソンをはじめ、今年の宝塚記念をメイショウタバルで制するなど、数々の愛馬で競馬界を盛り上げてきた。今年8月23日の中京3Rで所有馬のメイショウハッケイが勝利。個人馬主として史上初となるJRA通算2000勝の偉業を成し遂げたばかりだった。その際にはJRAを通じて「生産牧場、育成牧場、調教師、厩舎スタッフ、騎手など、そういう人とのつながりを大事にしてきたつもりですけど、その結果が今回の2000勝につながったんだと思います」とコメントしていた。

 船舶エンジンや航空機部品などの大型機械部品、産業機械の製造・販売や太陽光発電事業を扱う株式会社きしろ代表取締役会長で、馬主としては現在も日本馬主協会連合会名誉会長、中央競馬馬主相互会会長を務めるなど多大な貢献をしてきた。

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