◆第79回セントライト記念・G2(9月15日、中山競馬場・芝2200メートル)

 牡牝の3冠最終戦へ向けたトライアルで、春のクラシックホース2頭が始動の時を迎える。第79回セントライト記念・G2(15日、中山=3着まで菊花賞優先出走権)には皐月賞馬のミュージアムマイルが秋の盾を見据えて参戦する。

 皐月賞馬のミュージアムマイルが復帰する。戸崎との新コンビで臨む3か月半ぶりの実戦へ、着々と態勢を整えている。

 2冠を狙う菊花賞(10月26日、京都)ではなく、古馬との対戦となる天皇賞・秋(11月2日、東京)に照準を定めた秋。ひと夏を越え、高柳大調教師は愛馬の変化を感じていた。ひと回り大きくなり、幅も出てきた肉体面よりも口にしたのは精神面だ。「精神的にうるさくなりました。前までは迫力がなかったけど、今は馬房の中でも徐々に我を出すようになってきましたね」

 決して後ろ向きではない。戸崎が栗東に駆けつけ、CWコースで併走馬を突き放した1週前追い切り(6ハロン83秒4―11秒4)。鞍上は「レースを見るとプッシュしないといけないのかなというイメージでしたが、追い切りの方が気持ちがあって、乗りやすかったですね」と口にした。より俊敏な反応を加え、春に皐月賞で圧勝した中山に戻ってくる。「中山は実績がありますし、そこは自信を持って、送り出せると思います」とトレーナー。同世代相手に譲れない戦いに臨む。

(山本 武志)

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