◆JERA セ・リーグ 巨人11×―10阪神(13日・東京ドーム)

 劇的な試合やったけど、捕手出身としては見逃すことはできんよ。5回に逆転を許した場面や。

ケラーがまさかの大誤算。1死から四球、四球、四球…。タイムリー挟んでまた押し出し四球や。あれでは捕手もリードになれへんよ。後半戦は好調やった助っ人右腕やけど、もう一度、修正が必要やね。

 今季の阪神戦は8勝17敗とやられたね。25試合の総得点数も巨人が64点で、阪神は103点や。安打数は巨人が205、阪神が213とさほど変わらないのに39点も差がついてる。原因は何かって、やっぱり四球やな。仮にCSに出て、第1ステージを突破したら、甲子園で阪神と戦うことになる。相手の先発が才木、村上、伊藤将、大竹…と考えたらそんな簡単に点は取れんよ。だったら投手が失点を1点でも減らすようにしなきゃ勝負にならん。

ならば、真っ先に無駄な四球をなくさなきゃアカンよね。

 俺も現役の頃、藤田監督によう言われたよ。「点を取ることより、点を取られないことを考えろ。そのためにはバッテリーが大事なんだ」ってね。打線が爆発して、最後に勝ったことは“次の激突”にいい印象で臨めるけど、相手の勝利の方程式がこの日はいなかったことも忘れたらあかんよ。(スポーツ報知評論家・村田 真一)

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