高校野球秋季静岡県大会 ▽1回戦 静岡学園5-7浜松学院興誠(14日・浜松球場)

 開幕し、1回戦8試合が行われた。浜松学院興誠は静岡学園を7―5で下し、2010年以来15年ぶりの初戦突破を果たした。

 4点リードで迎えた最終回、浜松学院興誠は無死満塁と攻め立てられた。それでも投手陣が粘る。2点を失い、なお2死一、二塁のピンチが続いたが、最後は右飛に仕留め、ベンチから選手たちが飛び出して大喜びだ。秋の県大会で勝つのは2010年以来15年ぶり。「自分が(12年に)監督になってからは初めて。よくやってくれました」と吉田道監督(50)も目を細めた。

 攻撃を引っ張ったのは、1番で主将の林淳平中堅手(2年)と、4番・中野翔希一塁手(1年)だ。林は右へ左へと打ち分けた上、5回には「足には自信があります」と三塁前へバントヒットも決めた。5打数4安打、そして4度ともホームを踏んだ。

 背番号14の中野も「小学生以来です」という4番登用に応えた。2度の犠飛に加え、5回に中前適時打を放つなど、2打数2安打4打点だ。この夏の1か月で4キロ増量に成功し、現在は168センチ、72キロ。

「スイングスピードが速くなった」と、成果を見せつけた。

 新チーム結成時の目標は県大会出場だった。敗者復活戦で磐田農を倒して10年ぶりの切符をつかみ、さらに県の舞台で白星も飾った。勢いに乗って「次の知徳にも打ち勝ちます」と林は力強く宣言した。(里見 祐司)

 〇…掛川東は伊豆伊東に9-1。1年生左腕・浅岡春馬が試合の流れを呼び込んだ。2―0の5回2死一塁でエースの市川太陽(2年)をリリーフ。これが公式戦初登板で「すごく緊張しました」と振り返ったが、先輩たちに声をかけられながら快投。得意の速球で右打者の内角を突き、6、7回を3人ずつでピシャリ。3回1/3を投げて3三振を奪い、1失点でまとめた。次の相手は夏4強の藤枝明誠。「機会があれば投げたい」と闘志をのぞかせた。

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