◆秋季高校野球富山県大会 ▽3回戦 富山商6―1高岡商(15日・高岡西部)

 富山商が6―1でシード校の高岡商に快勝。注目の“両商対決”を制し、8強入りを決めた。

182センチのアンダースロー右腕、浅井亮介(2年)が公式戦で初先発。長い腕をしならせ、地上高10センチの高さから、浮き上がるボールや地を這うような軌道で凡打の山を築いた。4回には左越え本塁打を浴びたが、8回まで2安打、7三振、1失点と力投。浅井は「初先発で緊張していたが、試合前の円陣でほぐれた。夏の大会で負けたときは本当に悔しくて、絶対に負けたくなかったです」と振り返った。

 中学時代は富山ボーイズに所属し、外野手として活躍。高校入学後、投手に転向したが、制球力が安定せずに伸び悩んでいた。今年5月まではスリークオーターだったが、監督の提案で徐々に腕を下げていったところ、アンダースローのポイントで制球が安定。「うまく自分の投球にハマった。コントロールも良くなりました」と手応え。アンダースロー投手として活躍した、元ロッテの渡辺俊介投手、元西武の牧田和久投手の映像を参考にしてフォームを調整してきた。

 体の柔軟性も高く、鮮やかなフィールディングも披露。

調子の悪いときは地面に手が当たるというが、体の傾きを直して修正する。「内野の守備がいいので、打たせて取ればアウトにしてくれる。県大会で優勝し、北信越大会で勝ち進みたい」と浅井。新しく身につけたサブマリン投法でチームを浮上させる。(中田 康博)

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