◆JERA セ・リーグ DeNA3―0巨人(15日・横浜)
田中将は初球にストライクが取れることで主導権が握れ、今年一番と言っていいピッチングだったよ。DeNAと2位争いをする大事な試合で投げるにふさわしい内容だった。
ただ、6回には明らかに疲れが見えた。1死一塁で佐野にストレートの四球を与えた球は全てが抜けた球。ここでベンチから杉内コーチが水とタオルを持ってマウンドに行ったが、映像で見ている限り「まだ0点だ。最後のギアを上げて、ここだけ頑張れ!」という強いゲキを飛ばしたようには見えなかったことが、俺にはちょっと残念に思えたね。
勝ち星を得るには、もちろん打線との巡り合わせもあるけれど、幸か不幸か先発陣が不足しているし、この日のような投球をしてくれるなら、まだ2回くらいは先発の機会があるだろう。次回は21日の中日戦らしいが、さらに28日のヤクルト戦に投げられる可能性もある。勝利をつかむチャンスは必ず、あるさ。(スポーツ報知評論家・堀内 恒夫)