◆JERA セ・リーグ ヤクルト2―4巨人(17日・神宮)
顔を真っ赤にしながら、ほえた。戸郷はピンチ脱出を確認すると、両手でガッツポーズしながら雄たけびをあげた。
4―2の6回。オスナの右翼線二塁打と四球で無死一、二塁としたが、2死を奪うと最後は代打・太田を遊ゴロに仕留めた。6回122球4安打2失点。7勝目で9月に入り3連勝の右腕は「先発として勝ちがつくことが一ついい薬。ただ野手の方のおかげ。リチャードさんが(2回の2ランで)早く2点返してくれて立ち直る起点になった」と感謝した。
立て直した。初回に1死満塁のピンチを迎え、オスナに左前2点打を許し先制された。それでもすぐに同点にしてもらうと、それ以降は走者を出しながらも粘った。「直球がよかったので重点的に」と大胆に攻めて150キロ台を連発。試合をつくった。
高いスタミナ力で勝負所でギアを上げた。
「ファンの人からも心配されるけど僕はマシンだから大丈夫。球数を投げた方が上がっていくタイプ」と涼しげに語る。神宮では8月19日の8回にも、村上を13球直球で空振り三振に抑えるなど131球の熱投で4勝目をマーク。暑さが残るこの日も122球を投じ、5回2死一塁で迎えた村上には最速152キロを計測しながら二ゴロに封じた。阿部監督も「村上の時にやっとエンジンがかかったかな。最初からあれぐらい大胆にいってくれれば」。今季、村上とは13打席で4つの四球を与えているが2安打で被本塁打は0。「村上さんは日本一の打者だし対戦が楽しみ」。モチベーションが自然と高まるのか、今季のヤクルト戦は無傷の6戦4勝だ。
「(チームは)あと10試合厳しい戦いが続くと思いますけど、いい試合運びができれば、おのずと勝てる」と背番号20。今季はすでに8敗。まずは次戦で自身の借金を完済する8勝目をもぎ取る。
(水上 智恵)