◆JERA セ・リーグ ヤクルト5―0巨人(18日・神宮)
巨人がヤクルトに敗れ、自力での2位が消滅した。先発の森田駿哉投手(28)が立ち上がりから打ち込まれて、先発した試合では最短となる3回4失点KO。
目いっぱい右手を伸ばしても届かない。森田は自身の横を抜けていく白球を目で追って、首をかしげるしかなかった。「立ち上がりから苦しい投球になってしまいました。粘り切れずチームに申し訳ないです」。暴投で3点目を失った直後の3回2死三塁。中村悠に中前適時打を浴びて4点目を失い、流れは一気にヤクルトに傾いた。
前夜の同戦はリチャードの逆転勝ちを呼ぶ同点11号2ラン、戸郷の6回2失点の粘投もあり、2位・DeNAとのゲーム差を1でキープした巨人。5回に頭部死球を受けていた岡本は「4番・三塁」、8回に右腕に死球を受けて交代していた岸田も前日と同じ「5番・捕手」に入った。
先発は中7日で4勝目を目指す森田。
しかし、簡単に先制を許してしまう。初回、並木に左越え三塁打を許すと、1死から内山に二塁打を浴び5球で1点を失った。2回には山田に10号ソロを浴びて、追加点を献上。3回にも自らの暴投などで2点を追加された。3回6被安打4失点でプロ最短KO。先発の仕事を果たせなかった。
早めに反撃したい打線もあと1本が出ない。初回2死一、二塁で岸田が左前安打を放つが二塁走者の丸が本塁タッチアウト。5回は浦田がプロ初のマルチ安打となるポテンヒットを中前に放ち、キャベッジの四球もあり2死一、二塁としたが泉口が中飛に倒れ無得点に終わった。
4回から2番手で登板した石川も並木、長岡から2者連続二塁打を浴びてあっさり失点。5回は3者凡退に抑え、ようやく毎回失点が止まった。
6回以降、リリーフ陣が踏ん張った。ケラーが6回を3者凡退に仕留め、7回から4番手で登板した高梨は1死から3者連続四球で満塁のピンチを迎えるも、中村悠を三ゴロ併殺打に打ち取り無失点で切り抜けた。8回にマウンドに上がった平内も最速154キロの直球を武器に3者凡退とした。
しかし、打線は最後まで沈黙したままだった。6回から3イニング連続で走者を出すが1点が遠い。9回も先頭のリチャードが左翼線二塁打で出塁するが後続が続かず完封負け。借金生活に逆戻りとなった。