◆JERA セ・リーグ 中日4―7DeNA(18日・バンテリンドーム)
横浜高の5年先輩・涌井のスライダーを捉えた打球は、一直線で右中間席中段に飛び込んだ。2点ビハインドの5回2死一、二塁。
涌井からのアーチは、16年のオールスター第2戦(涌井は当時ロッテ)以来で、公式戦では初めて。「偉大な先輩」とリスペクトすると同時に「今のチーム状況では、相手が誰という意識はない」と勝負に徹してバットを振り抜いた。
後輩石田裕に白星 先輩を打ち砕き、白星をプレゼントした2年目右腕の石田裕は横浜生まれで、少年時代から背番号25を応援していた生粋のDeNAファン。「2軍で頑張ってる姿を見てきた」10歳下のかわいい後輩との共闘に「年を重ねたなと思いますね」とほほ笑んだ。
8月は月間打率3割5分5厘、8本塁打と完全復活を印象づけたが、9月は前日まで12試合で打率1割8分9厘、2本塁打と下降気味。宮崎の故障離脱で慣れない三塁守備にも苦闘しながら、10日の阪神戦(甲子園)以来、出場6試合ぶりのアーチ。6回にもマルテから適時打を放ち、8月30日の中日戦(横浜)以来、同14試合ぶりのマルチ安打。17号は離脱中の牧を抜いてチームトップに躍り出た。
昨年は3位からのし上がった下克上ロード。今年は1つ上からのスタートが見えてきた。