◆JERA セ・リーグ ヤクルト5―0巨人(18日・神宮)

 11三振と沈黙した打線の中で、ルーキーが光明となった。浦田がプロ初のマルチ安打をマーク。

2回2死で三塁へのボテボテの当たりを内野安打にすると、5回先頭では高め直球を中前に落とした。「内容がどうあれ結果がついてくれば」と体勢を崩されながらもしぶとくHランプをともした。

 内野ゴロをヒットに変える50メートル5秒8の快足は、家族愛の結晶だ。九産大時代から父・秀明さんが自前のストップウォッチで一塁到達や二盗のタイムを事細かに計測。毎日のように家族のグループLINEに投稿してくれる数字を励みにしてきた。父がスタンドで計測器を片手に目を光らせる姿を「みんなが『あの人スカウトなんじゃない?』と言ってました」と照れ笑いして回想した息子は「本当にありがたいこと。ずっと変わらず、タイムを送ってくれるので参考にしています」と感謝を口にした。

 4試合連続「8番・二塁」で先発。今季二塁でスタメン出場を続けてきた吉川、門脇が立て続けに離脱する苦境で、遊撃が本職のルーキーが奮闘している。「阿部監督に使っていただく以上は全力プレーで少しでも貢献できるよう頑張ります」と誓った。(内田 拓希)

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