◆JERA セ・リーグ ヤクルト5―0巨人(18日・神宮)

 メモリアルアーチで自身の記録に花を添えた。ヤクルト・山田が千両役者ぶりを発揮した。

1―0の2回先頭。森田が投じた高めの直球を強振し、左翼席に10号ソロを放り込んだ。「芯にも当たりましたし、いい角度がついてくれた」と会心の一撃を振り返った。

 史上49人目となる通算1000得点と同時に、12年連続2ケタ本塁打も達成。自身が持つ球団記録も塗り替えた。記念ボードを高らかに掲げた主将は「49人目という数字を聞いて、すごい数字なんだなというのを感じます」と、積み重ねてきた記録の重みを実感した。

 1番打者として135試合に出場し、106得点を挙げた14年と自己最多130得点の18年が印象深く、「一番最初に塁に出て、一番最初にホームインするというのは心がけていた」と当時を振り返る。近年は中軸の後ろを打つことが増えている中でも「得点=チームへの貢献度」という意識は忘れたことがない。

 17日にCS進出の可能性が完全消滅したが「こういう試合をするのが大事」とプロとしての自覚を口にした。哲人の胸に宿る闘争心は、まだ燃えたぎっている。(長井 毅)

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