ドジャースの通算222勝左腕、C・カーショー投手(37)が18日(日本時間19日)、今季限りで現役を引退することを表明し、ドジャースタジアム内で会見を行った。
18年間、ドジャース一筋の左腕は今季、左膝の手術などで出遅れたが、ここまで20試合で10勝2敗、防御率3・53と復活の兆しを見せていた。
「なぜ今なのか」。そう聞かれると、カーショーは答えた。「次(明日)が最後の本拠地登板になるということで、今がその時だと感じた。正直に言うと、エレン(妻)の影響が大きかった。彼女が私に話しかけてくれて、全てが一つにまとまったように感じたんだ」。最終的な決断については「実際には一年を通じてずっと話し合ってきた。エレンと自分はやりとりを続けて、通常であればオフシーズンまで待って最終決定を下しただろうが、今季に入る時点ですでにこれが最後だということを互いに理解していた。だが、シーズンを通じて健康で投げられることに感謝するようになり、それがむしろハッキリと『いい区切り』だと示してくれた。今季は本当に最高の時間を過ごした。素晴らしかった」と話した。
テキサス州ダラス出身のカーショーは、2006年のドラフト1巡目(全体7位)でドジャース入団。08年から先発ローテに定着した。10年に初の2ケタ勝利となる13勝を挙げ、11年には21勝、防御率2・29、248奪三振の投手3冠でサイ・ヤング賞を受賞した。11~14年は4年連続で最優秀防御率に輝くと、14年には2度目の20勝以上となる21勝をマーク。15年には自己最多の301奪三振と黄金期を迎えた。13~14年は2年連続サイ・ヤング賞。21勝3敗、防御率1・77の14年にはMVPにも選出された。二刀流の大谷を除くと、2012年以降では唯一投手でMVPとなった。
11度のオールスター選出に、2度のワールドシリーズ制覇。さらに勝率6割9分8厘(222勝96敗)、15度の完封勝利をは現役選手トップの数字だ。通算防御率2・54は1920年以降に100先発以上した投手の中では最もいい数字であり、1900年以降に200勝以上を挙げた投手の中で最も勝率は高い。将来の殿堂入りは確実だ。
19日(同20日)のジャイアンツ戦がレギュラーシーズンでは最後の本拠地登板となる。