全世界で1億5000万枚以上のアルバムセールスを誇る米5人組ロックバンド・エアロスミスが19日、13年ぶりの新曲「My Only Angel」を配信リリースした。アルバム「Music from Another Dimension!」(2012年)以来の新曲で、11月21日に英ロック歌手のヤングブラッドとのコラボレーションEP「One More Time」に収録される。

 コラボのきっかけはヤングブラッドの楽曲「Hello Heaven,Hello」(2025年3月)の制作に、エアロスミスが参加したことから。スタジオでの強烈な化学反応により、2組は意気投合し、今作の制作へとつながった。

 新作EPには同曲のほか、「Problems」「Wild Woman」や、2025年仕様にリミックスされた「Back In The Saddle」(1976年)など全5曲を収録予定。スティーヴン・タイラーとジョー・ペリー、ヤングブラッドから、それぞれのコメントが到着した。

 スティーヴン・タイラー「ヤングブラッドと出会い、彼と音楽を作ることを決めた瞬間、ピュアな電流につながったみたい(な感覚)だった。ジョーと僕にとっては別惑星の衝突のような出来事だったんだ。信じられないほど才能にあふれ、野性味あふれる存在の彼と一緒にスタジオにいるなんて。彼は人生を全力で生きていて、僕らのレコードやブリティッシュ・インヴェイジョンで育ってきた。今、世代を超えてつながるものを一緒に作っている。

 彼も僕らと同じ偉大なアーティストたちをむさぼるように聴き、憧れ…夢見るようになった。結局のところ、それが全てなんだよ。

 初めて一緒に歌い、演奏した瞬間、スタジオ全体に言葉では表せない波動が走ったんだ。

50年前、仲間たちと一緒にボストンへ向かう車の中で、シートに伝わる振動を感じた時を思い出させた。あの時と同じような、深く切実なものを強く感じたんだ。

 素晴らしいもの、新しくてフレッシュなもの、永遠に残るものを作りたい。それがロックンロールのやり方だよ、ベイビー!ヤングブラッドはロックの歴史の次の章を欲していて、僕らに『その一部になってほしい』と頼んできた。すぐに意気投合して、最初から雰囲気は最高だった。本当に楽しかったし、一緒に曲を書けたことを心から光栄に思っている。ロックンロールは、心と魂を注ぎ込んだときにこそ時代を超えるものになる。そこで魔法が起こるんだ」

 ジョー・ペリー「1年前、ヤングブラッドから、フロリダ州のサラソタで一緒に曲を書きたいという連絡を受けた。彼のシングルを聴いて“そうだ、この男には本物の力がある”と思ったんだ。スタジオで4日間を過ごして親しくなった。そこでスティーヴンに電話して、『このヤングブラッドって奴を聴いてくれ。マジで本物だ』って言ったんだ。

数か月後たった5月、僕らはスティーヴンと一緒にスタジオに入って、新しい音楽を録音していた。結果、エアロスミスとヤングブラッドによる驚くべきコラボレーションになった。あとは音楽に語らせればいい」

 ヤングブラッド「エアロスミスは、ロックンロールとショーマンシップの象徴のような存在。ずっとこの瞬間を待っていたんだ。スタジオに入った瞬間、ケミストリーが爆発して、曲が次々とあふれ出てきた。夢にも見なかったようなコラボレーションで、今こうして“AEROSMITH & YUNGBLUD”と書かれたレコードを手にしていることが信じられないよ。スティーヴンとジョーは今もなお絶頂にいて、彼らと一緒に音楽を作れることはとてつもなく光栄なこと。ヒーローたちとレコードを作り、毎晩の僕のライブは狂気的に盛り上がっている。ロックンロールは、確実にこの世で目を覚まし始めている。僕はその全てを全身で楽しんでいるよ」

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