◆JERA セ・リーグ 巨人5―4広島(19日・東京ドーム)

 最後は力で押し切った。飛球が右翼手のグラブに収まるのを見届け、マルティネスは天を見上げた。

9回2死一塁で中村奨を154キロの外角直球で右飛に仕留め、松山(中日)に2セーブ差をつける両リーグ単独トップの43セーブ目。13年の西村健太朗の42セーブを抜く球団新記録を達成し、「しっかりと抑えられたので良かった。数字とか記録は考えずに、自分が投げるチャンスがあれば期待に応えたい。それだけ考えてやっています」と冷静に受け止めた。

 最速155キロの直球に、宝刀・スプリットを織り交ぜて打者4人で1回無失点に封じ、広島戦は今季8試合で防御率0・00と圧巻の投球を継続。セーブ数は中日でプレーした昨季の自己最多に並び、キャリアハイは目前だが「そこは考えずに、自分のピッチングをすることに集中している」と淡々。託されたバトンを勝利へと結びつけることが、チームの2位浮上へとつながっていく。(小島 和之)

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