今季はマリナーズのローリーが56本、フィリーズのシュワバー53本、ドジャース大谷翔平52本。次いでヤンキースのジャッジが48本、マリナーズのスアレスが47本でシーズン50本を目前にしている。

過去1シーズンに最も50本塁打以上選手が出たのは1998年、2001年の4人。今季はタイ記録、そして新記録の可能性も残している。(記録は米時間9月19日現在)

 過去50本以上打ったのはちょうど50人。彼らの主要各部門の最高(多)、最低(少)を調べてみた。

 【打率】

▼最高=B・ルース(1921年) ・378

▼最低=P・アロンソ(2019年) ・2596

 【出塁率】

▼最高=B・ルース(1920年) ・532

▼最低=A・ジョーンズ(2005年) ・347

 【長打率】

▼最高=B・ボンズ(2001年) ・863

▼最低=A・ジョーンズ(2005年) ・575

 【OPS】

▼最高=B・ルース(1920年) 1・379

▼最低=A・ジョーンズ(2005年) ・922

 【本塁打】

▼最多=B・ボンズ(2001年) 73

▼最少=6人 50

 【安打】

▼最多=J・フォックス(1932年) 213

▼最少=M・マグワイア(1999年) 145

 【打点】

▼最多=H・ウィルソン(1930年) 191

▼最少=B・アンダーソン(1996年) 110

 【得点】

▼最多=B・ルース(1921年) 177

▼最少=M・マグワイア(1997年) 86

 【盗塁】

▼最多=大谷翔平(2024年) 59

▼最少=6人 0

 昨年の大谷の盗塁数を除いてほとんどの最高(多)記録が1920年代から30年代、B・ルースなどが占めているのがわかる。一方、最低(少)記録では最近の選手がずらりと並んでいるが、打率部門で今季、シュワバーが・241、ローリーが・246(47本のスアレスは・228)でジョーンズを下回ることが濃厚だ。また、安打数もシュワバー138、ローリー139(同スアレス127本)でマグワイアの145に及ばない可能性がある。

 そして、今年の「メジャーの七不思議」ともいえる大谷の打点数の少なさ(現在98)だ。過去最少の110打点だったアンダーソンの先発打順を見ると1番102試合、2番43試合。本塁打の内訳はソロ32、2ラン17、3ラン1で走者得点圏打率は2割5厘と低かった。

 一方、大谷は1番141試合、2番10試合。本塁打はソロ37、2ラン12、3ラン3。

今季最多打点のシュワバーより65も少ない走者得点圏打席の少なさの影響もあるが、同打率は2割4分4厘とやや低迷しているのが要因の一つだ。残り8試合、チャンスに打ちまくってアンダーソンの110を超えることが出来るだろうか注目したい。

 ※参考資料∥ベースボールリファレンス

 蛭間 豊章(ベースボール・アナリスト)

編集部おすすめ