◆野路菊S(2歳オープン、芝1600メートル=6頭立て)

 野路菊S(2歳オープン、芝1600メートル)が20日、阪神競馬場で行われ、1番人気のアランカール(牝、栗東・斉藤崇厩舎、父エピファネイア)が強烈な末脚で抜け出して無傷2連勝。母に16年のオークス馬シンハライトを持つ良血が、来春クラシックの有力候補へ名乗りを上げた。

 道中は最後方で折り合ってじっくりと運び、4角を回ってスムーズに外へ。もう止まらなかった。北村友が振り下ろした左ムチ1発でエンジン全開。上がり3ハロン最速33秒3で、瞬く間に2着馬を3馬身半も突き放した。鞍上は「後ろからでも、この馬の脚さえ使えれば勝負になると思っていた。強い勝ち方をしてくれた」と納得の表情で振り返った。

 距離の変更はあるものの、18年の日本ダービーワグネリアンなど過去10年の勝ち馬のうち7頭が、のちに重賞ウィナーになっている出世レース。完勝でその顔ぶれに名を連ねた。斉藤崇調教師は「口向きの難しいところを見せることなく、上手に競馬ができていた。前回よりもペースが速くなったなかで、あんなふうについていけたのは良かった」と成長を感じ取った。

 福島の初陣も4馬身差の圧勝。次走は未定だが、期待はさらに高まった。

「(競馬を)教えていくつもりでやっていって、来年につながる競馬ができれば」と指揮官。スケールの大きな走りで、スターへの階段を駆け上がっていく。(山本 理貴)

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