学生3大駅伝開幕戦の出雲駅伝(10月13日、島根・出雲市=6区間45・1キロ)の暫定エントリーメンバー(各チーム選手10人以内)が25日、発表された。

 昨季、出雲駅伝と全日本大学駅伝2冠の国学院大は、卒業した平林清澄(現ロジスティード)と山本歩夢(現旭化成)を除く前回の優勝メンバー全員が順当に名を連ねた。

前回は青木瑠郁(4年)が1区3位、辻原輝(3年)が3区4位、野中恒亨(3年)が4区区間賞、上原琉翔(4年)が5区区間賞とそろって好走した。優勝経験者を中心に連覇を目指す。

 昨季の3大駅伝すべて2位と安定した強さを持つ駒大は、エースの佐藤圭汰(4年)がメンバー外。山川拓馬、伊藤蒼唯、帰山侑大の最上級生を中心に戦う。

 昨季の箱根駅伝王者は、その箱根Vメンバーの黒田朝日(4年)、宇田川瞬矢(4年)、塩出翔太(4年)、小河原陽琉(2年)が順当にメンバー入り。24日の絆記録挑戦会5000メートルで自己ベスト記録を31秒56も更新する13分43秒99でチーム3位となった神邑亮佑(1年)ら新戦力も台頭している。

 中大は昨季の箱根駅伝で1区から3区まで先頭を突っ走った吉居駿恭(4年)、溜池一太(4年)、本間颯(3年)を中心に初の出雲駅伝優勝を狙う。

 伝統校の早大は、今季好調のエース山口智規(4年)、今季の箱根駅伝5区で区間賞候補の「山の名探偵」工藤慎作(3年)、スーパールーキー鈴木琉胤(るい)ら好選手がそろう。

 駅伝巧者の創価大は石丸惇那(4年)、小池莉希(3年)、スティーブン・ムチーニ(3年)らを逸材が多く、優勝争いに加わる力を持っている。

 国学院大、駒大、青学大、中大、早大、創価大が優勝候補に挙がる中、優勝争いを左右する存在となりそうなチームがアイビーリーグ選抜だ。アイビーリーグは米国北東部の8大学(ハーバード大、ブラウン大、コロンビア大、コーネル大、ダートマス大、ペンシルベニア大、プリンストン大、イェール大)の総称で、いずれも世界有数の名門私立大。出雲駅伝では1998年からアイビーリーグ選抜を招待し、台風による大会中止、新型コロナウイルスの影響を除き、今年で25回目の出場。

東京世界陸上男子1万メートルに米国代表として出場し、11位となったグラハム・ブランクス(23)=ハーバード大=がメンバー入り。ブランクスの1万メートル自己ベスト記録は26分57秒30。日本記録(27分9秒80、塩尻和也)を大きく超え、出場選手で最速。ブランクスの出場区間が注目される。

 6区間45・1キロのスピード駅伝。今季も出雲路でスリリングな戦いから駅伝シーズンが開幕する。

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