ポストシーズン進出の全12チームが28日(日本時間29日)、ようやく決まった。30日(同10月1日)のワイルドカードシリーズ(WCS)からワールドシリーズチャンピオンへの戦いが始まる。
昨季、世界一になったのはドジャース。昨季のドジャースはレギュラーシーズンで防御率メジャー2位、本塁打3位、盗塁は10位ながら136個あるなど、投打に安定した成績を残し、その力をポストシーズンでも発揮した。今季はどうなるのか、注目だ。
今季の出場全チームの攻撃3部門+防御率の数字をシード順に出してみた。
◆ア・リーグ
ブルージェイズ 191本塁打|77盗塁|35犠打+防御率4・19
マリナーズ 238本塁打|161盗塁|24犠打+防御率3・87
ヤンキース 274本塁打|134盗塁|7犠打+防御率3・91
ガーディアンズ 168本塁打|129盗塁|28犠打+防御率3・70
レッドソックス 186本塁打|139盗塁|13犠打+防御率3・70
タイガース 198本塁打|61盗塁|5犠打+防御率3・95
◆ナ・リーグ
ブルワーズ 166本塁打|164盗塁|26犠打+防御率3・58
フィリーズ 212本塁打|124盗塁|16犠打+防御率3・79
ドジャース 244本塁打|88盗塁|13犠打+防御率3・95
カブス 223本塁打|161盗塁|10犠打+防御率3・79
パドレス 152本塁打|106盗塁|48犠打+防御率3・63
レッズ 167本塁打|105盗塁|12犠打+防御率3・86
200本塁打&100盗塁をクリアしたのは4チーム(マリナーズ、ヤンキース、フィリーズ、カブス)だが、そろって防御率は今ひとつ。逆にブルワーズ、パドレスは投手陣の踏ん張りで勝ち上がってきたのがうかがえる。
ポストシーズンの最初のステージとなるWCSは、ア・リーグ2試合中の1試合がヤンキース対レッドソックス(同1日7時8分試合開始予定=ヤンキー・スタジアム)となった。シーズン中はレッドソックスが9勝4敗と勝ち越しているが、注目のジャッジは13試合に5本塁打含む打率2割8分6厘と打っている。吉田は19打数4安打、本塁打無しの1打点。もう1試合、ガーディアンズ対タイガース戦(同1日2時8分試合開始予定=プログレッシブ・フィールド)は9月の5勝1敗含め、ガーディアンズが8勝5敗とリードしている。
ナ・リーグのWCS2試合中の1試合はドジャース対レッズ戦(1日10時8分試合開始予定=ドジャー・スタジアム)。今季はドジャースが5勝1敗と勝ち越しているが、大谷翔平が25打数3安打、本塁打無しと対レッズに打率1割2分なのが気がかりだ。
もう1試合、カブス対パドレス戦(同1日4時8分試合開始予定=リグレー・フィールド)は4月2度の3連戦を行って3勝3敗のタイ。今永が12回1/3で失点2、自責点1と相性が良い。序盤の鈴木は右手首を痛めていたこともあり13打数1安打だが、最終4連戦5発の絶好調で迎える大一番で力を発揮できるのか注目だ。ちなみにこのカード、犠打の数はカブス10に対しパドレスはメジャー最多の48。これはフルにDHとなった2022年以降では新記録でもある(インターリーグのア・リーグ時代は除く)。タイブレークのないポストシーズンだけに、この送りバントが勝敗を分ける展開があるのか、興味深くチェックしたいところだ。
※参考資料 ベースボール・リファレンス
蛭間 豊章(ベースボール・アナリスト)