体操の世界選手権(10月・ジャカルタ)女子日本代表が29日、都内で試技会を公開し、5月の全日本個人総合選手権で初優勝した昨夏のパリ五輪代表の岸里奈(戸田市SC)は、平均台でトップに立つなど、52・598点で全体2位に入った。

 6月の全国高校総体埼玉県予選で親指を痛め、患部をかばっていた影響で小指にも骨折が見つかった。

岸は「インターハイの予選でパキッと音がして。折れていることはだいたい分かっていた」とその後、病院に行き、全治は3~6か月の診断が下された。それでも「だいぶ良くなって、痛みは良くなっているんですけど(レントゲンの)画像上はそこまで変化がないらしくて…。骨じゃなくて繊維の方がくっついてきているから安定性は出ている。でも、今、悪影響を与えているわけではないのでこのまま続けようかな」と強心臓ぶりを発揮する。

 8月中旬の全日本ジュニア選手権で復帰し、今月中旬の国スポでは埼玉代表として出場、団体連覇にも貢献した。昨夏のパリ五輪には出場したが、世界選手権は初の代表入りだ。「国スポで結構、調子が上がってきていて、試合をこなしてまた上がる途中だと思うので、世界戦に向けてはいい流れをつくれているのかなと思います。(世界選手権は)次のオリンピック(3年後のロサンゼルス五輪)に向けた新たなスタートだと思って、自分のいまできるベストを出せるように頑張りたいなと思っています」と目標を掲げた。

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