入学式や冠婚葬祭など、限られた場面でしか袖を通さないスーツや礼服。着用頻度が低いからこそ、手入れや保管の判断に迷いが生じやすい。

株式会社NEXERとリナビスによる調査では、多くの人がクリーニングを利用しつつも、その後の扱いに悩みを抱えている実態が見えてきた。

 調査によると、シーズン後にクリーニングへ出す人は78.2%にのぼる。「毎回出している」21.1%、「だいたい出している」23.8%と、一定の習慣として定着している層が約45%を占めた。一方で、「まったく出していない」も21.8%あり、費用や自宅での対応を理由に判断が分かれている。調査は2026年3月27日から4月1日にかけて、全国の男女450人を対象に実施された。

 クリーニングを利用する理由としては、良い状態で保管したい、自宅で洗えない素材であるといった声が多い。反対に利用しない理由では、費用負担や家庭での手入れで十分とする意見が目立つ。着用機会が少ない衣類だからこそ、コストと手間のバランスが判断基準となっている。

 保管に関しては、18.0%が困った経験があると回答した。具体的には「保管場所を取る」が71.6%で最も多く、「防虫対策が不安」65.4%、「湿気やカビが気になる」39.5%と続く。衣類の特性上、収納スペースと環境管理の両立が課題となっている。

 対処方法は、防虫剤の使用やカバーをかけるといった基本的な対応が中心だ。

定期的に風通しを行うなど、日常的なケアで状態を維持しようとする姿勢も見られるが、手間がかかる点は否めない。

 クリーニング後の保管サービスに興味を示した人は17.6%にとどまり、多くは利用に慎重だ。ただし、利用条件としては「料金が手ごろ」70.9%が最も多く、「防虫・防カビ対策がしっかりしている」53.2%、「保管期間を自由に選べる」49.4%と、費用と品質の両立が求められている。

 日常的に着ない衣類ほど、管理の優先順位は下がりやすい。それでも次に着る場面では整った状態が求められる。限られた使用機会と保管の手間の間で、多くの人が折り合いを探っている現状が浮かび上がる。

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