スノーボード・ハーフパイプ男子で22年北京五輪金メダルの平野歩夢(TOKIOインカラミ)が15日、都内で「平野歩夢スペシャルトークイベント supported by UNIQLO」に出席した。大けがから“復活劇”を見せた2月のミラノ・コルティナ五輪を終えて約60日。

今後の活動について4年後の30年にフランス・アルプス地方で行われる冬季五輪を視野に入れつつ、「新たな挑戦」を思案していることを明かした。

 14年ソチ五輪から銀、銀、そして北京五輪で日本スノーボード界初の金メダルに輝いた。「夢としていた五輪で金を取るまでは辞められない自分がいた。目標の1つとして達成した」。“夢の先”として挑戦したミラノ・コルティナ大会では、開幕直前のW杯で転倒し、右骨盤骨折などを負傷したが、“奇跡の復活”を見せて7位。後輩の戸塚優斗(ヨネックス)が金、山田琉聖(JWSC)が銅メダルを獲得し、日本の強さが光った。「日本にスノーボードだったり、自分がやってきたことを認められたい気持ちが強かった。今回の五輪で1つ、自分の目的も達成できた」と振り返る。

 15歳から出場し、21年東京夏季五輪にはスケートボードで出場。27歳になった今、これまでの5大会を経た上で「現時点で道は五輪のスノーボードだけじゃない。新しいことを考えて進んでいきたい気持ちが芽生えている」と明かした。「あと何が僕にできるんだろうな?」と自問自答を繰り返す日々だという。

「新たな道」を簡単に決められず、葛藤しているのはこれまで突き詰めてきたからこそ。「やってきたこと以外のことで今まで以上のことを作りたい自分がいる」と素直に話した。

 まだ進むべき道を決めきれていないが「どう成長して、新しく自分が強く成長していけるのかということに重きを置いている」と軸はぶれない。「新しいスポーツなのか、趣味を育てるのか、音楽も好きだし、服も…。好きなことを突き詰めていきたい純粋な気持ちがあるかなと」

 24年3月に結婚を発表し、第1子が誕生したことを明かしている。「父親として子供をどう育てていけるのか、そういう道をどう作っていけるのかとかすごい考えていたり…」と父として真剣な表情を見せる。五輪だけを考えてきたミラノまでの道とは変わり、支えてくれた家族のことも深く考えている毎日を過ごす。

 30年冬季五輪に向けても約4年ある。「今後の判断というのはこれからゆっくりする時間があるので、そこで整理し、また五輪を目指すのも、そこにも成長があると思うし、自分がやってきていないことに挑戦するのも成長だと思うので。そこは改めて整理して考えてこれからまた進んでいければなと思います」とじっくり歩夢自身の心と向き合い「次の道」を決めていく。

編集部おすすめ