母の日に専門特化したメディアサイト「母の日.me」が24日までに、10~70代の男女(計1,235人)を対象にした、2026年の母の日に関する定点調査・意識調査アンケートデータ、及び同年4月の売上動向をもとに、母の日ギフト2026年トレンド・流行予測を発表した。
26年の母の日は、物価高騰という社会背景とデジタルスタイルの定着が、ギフト選びに劇的な変化をもたらしている。
また、定番のカーネーション1強時代が終わりを告げ、アジサイとの2強時代へ突入するなど、情緒と合理性が高度に融合した新しい贈答スタイルが確立されている。
1.フラワーギフト2強時代 アジサイの定番化。カーネーションとの2強へ
「母の日=赤いカーネーション」という既成概念が今、大きな転換期を迎えている。最新の調査データでは、かつて圧倒的だったカーネーションのシェアに対し、鉢植えギフトとしてのアジサイが急速に台頭し、市場を2分する「2強時代」へと突入した。
アジサイが支持される最大の理由は、その圧倒的な存在感と「鑑賞期間の長さ(タイムパフォーマンス)」。切り花が数日で枯れてしまうのに対し、アジサイの鉢植えは適切に管理すれば数週間、さらに翌年以降も開花を楽しめるため、物価高騰下において「長く楽しめるコスパの良い贈り物」という合理的判断が働いている。
また、カラーバリエーションの広がりもこのトレンドを後押ししています。従来の「赤」という象徴的な色に縛られず、お母さんの好きな色やインテリアに合わせた「推し色」から花の種類を選ぶ「贈答の多様化」が顕著となっている。
母の日.meの「お母さんが欲しい花の色」アンケートでも、赤(21.7%)に対し、ピンク(20.5%)やブルー・パープル系(合計約15%)が肉薄しており、必ずしも赤に限定されない、個々の好みを尊重したパーソナライズ化が現代のスタンダードとなっている。
2.お花がおまけ 実用品主役セットが普及
母の日の王道「お花セット」において、主役とおまけの比重が逆転するスタイルが26年も普及している。
依然として「お花>実用品」が主流ですが、近年はコスメや日用雑貨をメインに据え、一輪の「造花」を添える「お花<実用品(+α)」のスタイルが増加。造花を活用することで、生花では難しかった美容液やリラックスグッズ等の実用品との柔軟なセット組が可能になり、商品バリエーションが拡大した。
背景にあるのは、贈り手の「失敗回避」の心理。母の日.meのアンケートでも、母親の本音は「実用性」にあることが判明している。確実に喜ばれる実用品を主役に、お花を「感謝の象徴」に特化させることで、贈り手は「外さない安心感」を得られる。実利に造花で情緒を添えるこの形は、令和の合理的な最適解として定着しつつある。
3.美ギフト躍進 “自分が使って良かった”を贈る共感型ギフト
美容・コスメ系の「美ギフト」が、26年の母の日で新定番の地位を確立した。
牽引役は、25年に楽天で総合デイリーランキング1位を獲得した「Yunth(ユンス)」。
これに「アスタリフト」や「ReFa(リファ)」といった実力派が続き、26年は多数のブランドが参入する激戦市場となっている。
支持される背景には、実利と情緒の融合がある。母の日.meの調査でも「自分では買わない贅沢品」への需要は高く、節約対象になりがちな美容品を贈ることは、母の「ご自愛時間」を作るきっかけに。また、使い切れる実用性が贈り手の失敗不安を解消しつつ、「いつまでも綺麗でいてほしい」という願いも届けられる。
4.リカバリーギフト 心・体・時間を癒やす、全方位型ケア
26年、母の日商戦で最大の爆発力を見せているのが「リカバリーギフト」。火付け役となったのは、昨年の商戦で旋風を巻き起こしたTENTIALの「BAKUNE」シリーズ。なぜこのウェアが選ばれるのか、そこには従来のパジャマとは一線を画す「贈る側の納得感」がある。
BAKUNEが支持される理由は、単なる疲労軽減という機能以上に、「睡眠という、誰もが毎日行う習慣をアップグレードする」という提案の明確さにある。サイズ選びがシビアな外出着と異なり、ゆったりとした設計のリカバリーウェアは「サイズ選びの失敗」が少なく、かつ「毎日必ず使う実用品」。この「実用性」と「最新テクノロジーによる特別感」のバランスが、現代の贈り手のニーズに合致した。
この成功を受け、今年はリカバリーウェア各社がこぞって参入。背景には、現代の母親が抱える深刻な疲弊がある。
母の日.meの意識調査によると、母親の本音として「感謝の言葉」に次いで「家事からの解放(自由な時間)」が上位にランクインしており、物質的な豊かさ以上に「休息」を渇望している実態が浮き彫りになった。
このニーズに応える形で、今年のトレンドはウェアに留まらず、入浴剤やアロマで脳を休める「精神的リカバリー」、さらには時短グルメや野菜スープ等によって自由時間を創出する「タイムリカバリー(時間の解放)」へと拡大。単なるモノの贈与から、お母さんの心身をコンディションから立て直す「再生」のギフトへと進化を遂げている。
5.母の日のロングテール化 3月始動から5月中旬まで。過去最長の2.5か月商戦へ
26年の母の日市場において、最も顕著な構造変化が「商戦期間の驚異的な拡大」。
3月の「超早割」で確実に人気商品を確保する「計画層」が定着する一方で、SNSで即座に贈れるソーシャルギフトの普及により、「当日でも間に合ってしまう」という心理的余裕を持つ「直前・当日層」も急増。 この2極化により、需要が一点に集中せず、前後に長く伸びる「ロングテール化」が進行した。
具体的には、3月1日の早割開始から、5月10日の当日、そして「遅れてごめんね」需要が落ち着く5月17日頃まで、実におおよそ2か月半にわたる「ロングラン商戦」となっている。
特に注目すべきは、これまで「配送締め切り」によって強制終了していた母の日直前の駆け込み需要が、住所不要のソーシャルギフトによって「前日・当日・翌日以降」へと分散された点。
物流の制限を超えて感謝を届けられるテクノロジーの普及が、消費者ニーズの多様化を支え、市場を過去最長のロングテール構造へと変貌させている。
◆ギフト予算は聖域 4,000~5,000円未満が最多、高価格帯も微増
物価高は、母の日ギフトの予算に影響を与えず。26年の予算調査では「4,000~5,000円未満」が18.9%と最多を記録し、前年の17.2%から微増した。
次いで「2,000~3,000円未満」が18.7%、「3,000~4,000円未満」が14.1%となり、全体の約5割以上が2,000~5,000円の範囲に集中している。
また「5,000~8,000円未満」の割合も前年より伸びており、物価高騰の中でも母の日の予算を「聖域」と捉え、一定の質を維持しようとする高価格帯へのシフトが見て取れる。結果として、物価高は、母の日ギフトの予算に影響を与えず、しっかりと「聖域」化して、予算確保していることが伺える。

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