宝塚歌劇団の元花組トップスター・高汐巴が、5月6日に東京・半蔵門のTOKYO FMホールで音楽劇「強く可笑(おか)しく麗しく」(脚本・演出エスムラルダ、全2公演)に出演する。自叙伝エッセー「吾輩はぺいである」(22年)をもとにしたもので、自身を7歳から演じる。

 「作り事一切なし。50年以上、芸能活動を続けてこられた感謝の気持ち。宝塚音楽学校の制服姿も。先日試着してサイズに苦労してるけどね。全てリアルで照れくささはありません」。高汐がなぜトップに上り詰め、多くの人に愛されるのか理解できる内容だ。

 この半年間に悲しいこともあった。落語の初代林家三平さん夫人、海老名香葉子さん(享年92)との別れ。自叙伝出版時の22年の対談で会うことがかなった。高汐の愛称は「ぺい」。本名「美子(よしこ)」。三平さんの“よし子さんネタ”と重ね、サンペイにちなみ「ペい」に。

香葉子さんは「交流が短くても人柄が大好き」と自身作詞の「ババちゃまたちは伝えます」(作曲・田中和音)を歌ってほしいと高汐に託した。「香葉子さんとの出会いは、その後の私に新たな感性を与えてくださいました」

 3月まで大阪芸大で客員教授として長年、舞台芸術を教えてきた。「飽きない、眠くならない」をモットーにした講義。「13年間もさせてもらえた。大阪に向かう新幹線の中で授業を考えたり。教えているようで逆に自分を客観視する大切さを学生から学んだ」。そして「これまで授業に使っていた時間を自分の表現に生かしていかないとね」。5月の音楽劇は1日だけだが、濃密なものとなりそうだ。(内野 小百美)

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