俳優の坂口健太郎が主演する映画「私はあなたを知らない、」(中野量太監督、8月28日公開)に堀田真由、倉田瑛茉、滝藤賢一、原田美枝子らが出演していることが30日、発表された。

 「湯を沸かすほど熱い愛」で国内外で高い評価を得た中野監督が10年ぶりに書き下ろしたオリジナル長編で、愛する人を手にかけてしまった主人公の青年・夕平(坂口)の封印された記憶と真実が解き明かされていくヒューマンミステリー。

主演の坂口に加え、ヒロイン・朝子役として早瀬憩の出演が発表されていた。

 堀田が演じるのはは、天涯孤独だった夕平が思いを寄せるシングルマザー・紗月役。またその娘で、早瀬演じる朝子の幼少期を倉田が演じる。滝藤は罪を犯した夕平の弁護を担当する弁護士役、原田は紗月の母を演じる。

◆キャストコメント全文◆

【堀田真由(東浜紗月役)】

 10年前、映画館で「湯を沸かすほどの熱い愛」を観(み)た時から、中野量太監督の作品に出演することが一つの夢でした。

 この度、ご一緒させていただけたこと。そして、監督自身の手で大切にされてきた物語の一部になれたことは本当に幸せな経験でした。

 監督は、発する言葉一つ一つを心から湧き上がる感情まで丁寧に掬(すく)い上げてくださる方で、私にとって、演じることを改めて見直す大切なタイミングとなる作品になりました。

 撮影期間中は、紗月という人物を演じることに迷いもあり、分からなさを抱えていました。託していただいた彼女の人生をうまく表現したいという思いが強まるほど、複雑で苦しい気持ちになることもありました。しかし、それは一人で乗り越えるものではなく、話し合いを重ねながら日々、監督への信頼を胸に歩む時間でもありました。

 完成した作品からは、初めて台本を読んだ時の感覚とは全く違う感情が湧き上がり、登場人物全ての気持ちがゆっくりと理解できるように感じられました。

人生の儚(はかな)さに触れつつ、それでも光に手を伸ばす強さを持つ温かな愛を、私自身も受け取ることができました。

 決して人ごとではなく、他の誰かの人生と静かに響き合う瞬間が、観てくださる方にも届きますように。

【倉田瑛茉(東浜朝子=幼少期役】

 東浜朝子役の倉田瑛茉です。早瀬憩さんが演じる朝子の幼少期を演じました。

 はじめに監督さんから「朝子は元気な子だよ」と教えてもらったので、とにかく楽しくお芝居しようと思いました。

 難しかったシーンは、腕を振って上手に走らないといけないシーンです。私は「ペンギンさん走りだね」ってママによく言われるので、上手に走れるように、お休みの日はお姉ちゃんたちと公園で走る練習をしました。

 楽しかったシーンは、3人で川の字になって眠ったシーンです。カットがかかっている間、夕平役の坂口さんやお母さん役の堀田さんにたくさん遊んでもらったのがとても楽しくて、本番で寝ていなくちゃいけなかったのですが、思い出して思わずニヤニヤしてしまいました。

 監督さんにたくさん教えてもらっていろんな表情にも挑戦したので、ぜひそこにも注目して見てほしいです!

【滝藤賢一(町村善一役)】

 中野量太監督と初めて出会ったのは新藤兼人監督の戦争体験を語ったドキュメンタリー・ドラマ「丘に上がった軍艦」でした。サードの助監督をされていたと記憶しております。明るく穏やかな中野さんと現場でお話しするのはとても楽しかったです。

 あれから20年。ご自身の作品を丁寧に大切に紡(つむ)いでいく中野さんのご活躍が嬉(うれ)しく、いつも新作を拝見する度に、またご一緒できたらいいなぁ、なんて勝手に片思いしておりました。

 「琥珀色のキラキラ」「チチを撮りに」以来13年ぶり、3本目になります。あの頃と変わらず現場の中野さんは激熱でした(笑)求めるハードルが非常に高く、明確で、妥協がない。何度も何度もトライさせていただき、坂口さん、早瀬さんはじめ、共演者、スタッフの皆様に助けられながらシーンを経験していったように思います。

 台本を初めて読んだ時、これは難しい題材だなぁと感じましたが、中野監督らしい愛おしい作品になったと私は思います。ぜひ多くの方に観(み)ていただけたらうれしいです。

【原田美枝子(東浜道代役)】

 紗月のお母さんを演じました。ちゃんと自立させようと、厳しく娘を育てたけれど、親子の関係はあまり良くなかったようです。その娘を殺されて、孫の朝子を育てることになって、その苦労は、並大抵ではなかったでしょう。

みんな愛情は深かったのに、伝えるのが不器用なひとたち。でも、お母さんが、この映画のラストシーンを見ることができたなら、それまで背負ってきた重荷を、そっと降ろすことができるでしょう。

と、思いました。

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