100周年記念大会となる卓球の世界選手権団体戦(4月28日~5月10日)で、日本代表は男女ともに2日に英・ロンドンで初戦に臨む。日本男子は張本智和(22)=トヨタ自動車=と松島輝空(そら、19)のダブルエースで57年ぶりの頂点を目指す。

(取材・構成=林 直史、宮下 京香)

 張本智は“中国超え”への確かな手応えを感じている。昨年10月のアジア選手権準決勝。中国に2勝3敗で敗れたが、5試合全てがフルゲームと紙一重の差だった。「アジア選手権の時よりも、日本は強くなっている。中国とも五分五分ぐらいだと思う」。大会11連覇中の絶対王者の背中は、はっきりと見えている。

 世界選手権団体戦は4度目の挑戦。心境はこれまでとは全く異なる。14歳で初めて出場した18年大会からエースとして重圧を一身に背負ってきたが、この2年間で4学年下の松島が目覚ましい成長を遂げた。世界ランク3位の自身と、同8位の松島の“二枚看板”で戦える態勢が整い「年下に安心して頼ることができるというのは、22歳で初めての経験。対等に2点(起用で)戦える仲間ができたことはすごく心強いし、新鮮」と胸を高鳴らせた。

 世界10位以内に複数選手が位置するのは日本と中国だけだ。

「トップ10が4点(試合)出られるのは他の国にない強み」。岸川聖也監督(38)には大会前「ランクで僕に気を使ってエースで使う必要はない。相手を見て松島をエースで使ってもらって大丈夫です」と申し出た。フランスなど強豪がひしめく戦いで最善のオーダーを組めるようにとの思いからの行動だった。

 経験や実績を含め、チームを引っ張る存在であることも自覚している。「世界卓球は爆発しないといけない大会。全員で金メダル、結果だけを求めて頑張りたい」。57年ぶりの世界一奪還へ。強い気持ちで挑みにいく。(林 直史)

 ◆世界卓球選手権 第1回大会は1926年ロンドンで開催。2003年から個人戦(奇数年)と団体戦(偶数年)が交互に行われ、団体戦の今大会は100周年記念大会。

 ◆団体戦の大会方式 

 男女とも64の国・地域が2つに分かれ、日本を含む世界ランク上位7チームと開催国の英国の計8チームは、ステージ1A(総当たりの1次リーグ=L)でシード順を決め、全チームがステージ2(決勝トーナメント=T)に進出。

残りの56チームが1組4チーム14組に分かれて1次Lを戦い、各組1位などの計32チームが決勝Tへ。

 ◆張本 智和(はりもと・ともかず)2003年6月27日、仙台市生まれ。22歳。17年世界卓球個人戦は史上最年少13歳で8強。18年全日本選手権、ワールドツアー・グランドファイナルで最年少制覇。21年東京五輪団体銅。世界ランク最高は2位。176センチ。家族は両親と妹・美和。

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