タレントで俳優の河合郁人(38)が、舞台「したいとか、したくないとかの話じゃない2026」(12~17日、東京・よみうり大手町ホール)で朗読劇に初挑戦する。2週連続インタビューの前編は、2023年末に「A.B.C―Z」を離れ、情報・バラエティー番組を中心に活動する中、チャレンジする朗読劇への思いを語った。

(ペン・奥津 友希乃)

 個人での活動に転じて約2年、距離ができていた芝居の世界に河合が再び飛び込む。舞台出演は、グループで座長を務めた「ABC座星(スター)劇場2023~5Stars Live Hours~」(23年12月、帝国劇場)以来。個人では「Oslo」(21年)以来、約5年ぶりだ。

 「舞台は多分、しばらくご縁がないだろなと思っていた。やりたくないとかではなくて、お話(=オファー)もなかったし、テレビのレギュラーが地方の番組だけで6本ほどあるので。舞台で長期間稽古をするとなると、皆さんにご迷惑にもなると思っていました」

 久しぶりに舞い込んだオファーは、未経験の朗読劇。「未知の世界なので一瞬悩みましたけど、すぐに『やります』とお返事しました」と即断した。

 「グループを辞めてから、1年に何回か新しいチャレンジができるお仕事をいただいてきて、今年は朗読劇が自分にとって新たな挑戦になる。お芝居から逃げているんじゃなくて、やっていないことを、この年齢でできる幸せをかみ締めて、しっかり楽しみたい」

 芝居を見ることは「大好き」といい、「朝ドラも欠かさず全部見ていますし、この前も八乙女光の舞台(=『小さな神たちの祭り』)を見に行って、ハンカチがびしょびしょになるほど泣きました」と明かす。

 10代から舞台に出演し、帝国劇場など大舞台にも立ってきたが、演じることは「自分じゃない人の言葉をしゃべることへの違和感や恥ずかしさがどうしてもあって。要するに感覚は素人なんです」と謙虚に笑う。

 今作は自分との勝負でもあり「朗読劇なので表現が声や表情だけになると難しさや大変さは増すと思う。

だけど、この作品で変わりたいという気持ちがすごくあります。お芝居って楽しい、もっとやりたい、追求したいという気持ちになりたい」と真剣なまなざしで強い覚悟をのぞかせる。

 映像も用いた新感覚の朗読劇「したいとか、―」は、セックスレスをきっかけに夫婦のあり方や人生を見つめ直す物語。河合は売れない脚本家の夫役で、橋本マナミ(41)が、シナリオコンクールで最優秀賞を受賞した主婦を演じる。

 「自分は結婚していないので、夫婦生活は自分の両親でしか見たことがない。でも台本は人間同士のすれ違いや嫉妬がリアルに描かれていて、共感する部分がすごくある。自分も20代の時に誰かの成功や幸せを素直に喜べない時代も経験しているので。そういう引き出しを演技に生かしたい」

 旧知の仲でもある、ふぉ~ゆ~・松崎祐介(39)とダブルキャストを務める。「松崎の稽古から全力な部分に刺激を受けています。だけど(得意とする)“ものまね脳”になってしまうと芝居が松崎と同じになってしまうので、見過ぎないようにしています(笑)」。

 タイトルにちなみ、「したいこと、したくないこと」を聞くと「年齢関係なく、いつまでも挑戦し続けたい。逆にチャレンジしない人にはなりたくない」と言葉に熱がこもる。

自身にとって最大の挑戦でもある「40歳までにMCの冠番組を持ち、そのポジションを定着させること」への思いを語り始めた。=後編へ続く=

 ◆河合 郁人(かわい・ふみと)1987年10月20日、東京都出身。38歳。99年に入所し、12年にA.B.C―Zとしてデビュー。19年、舞台「トリッパー遊園地」で初単独主演。23年にグループを離れる。同年開設したYouTubeチャンネル「かわいたちチャンネル~Purple Rain~」は登録者18万人超。TBS系「ゴゴスマ」など情報番組の出演多数。

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