プロ2年目で昨季下部ツアー賞金女王の大久保柚季(22)=加賀電子=が3バーディー、1ボギーで2アンダーの70をマークし、トップと2打差の2位と好発進した。大阪市出身で、24年に4度目のプロテストで合格した苦労人。

昨季平均パット数1位のパッティング技術を武器に、姉でキャディーの咲季さん(24)と姉妹タッグでツアー初Vをメジャーで飾る。プロ16年目でツアー未勝利の福山恵梨(33)=松辰=が68をマークし、単独首位発進を決めた。

 22歳の新ヒロイン候補が昨季下部女王の実力を見せつけた。2番で下りの8メートル、3番で上りの6メートルのパットをねじ込んで連続バーディー。6番は下りの4メートルを決めてパーを拾い、2打差の2位発進だ。初日のアンダーパーは120人中8人とメジャー仕様の硬くて速いグリーンの難コースで2アンダー。大会初出場の22歳は、姉でティーチングプロの咲季さんをキャディーに従え「上出来。姉と楽しく回れた。強気のパッティングが私の武器。いいラウンドができた」とほほ笑んだ。

 ツアー屈指の高速グリーンで、“チャーハン打法”のパターがさえ渡った。「語呂が良い」と始めた、頭の中で唱えるリズムを「チャーシューメン」から「チャーハン」に変更。

予選落ちした先週は打つ時のテンポが遅く、パターのフェースが開いて打球が安定せず今週、姉から助言を受けてテンポを速めた。ともにツアー屈指のパター巧者で17、19年賞金女王・鈴木愛の強気なパット、通算4勝・河本結の打ち方を参考に技術を磨き、昨季下部ツアーは平均パット1位(パーオンホール)の1・7852。他の選手が苦しんだグリーン上で、28パットと存在感を示した。

 プロテストは3度不合格を味わい「毎回、泣いてました」。悔しさを胸にクラブを振り続けて4度目の挑戦だった24年は、最終日の7番で打球が木の上に乗るミスでプラス4打をたたいたが、終盤は耐えて12位で合格。「大事件を乗り越えられた」と我慢強くうれし涙に変えた。

 プロ1年目の昨季は、下部ツアーで3勝を挙げて賞金女王に輝いた。レギュラーツアー本格参戦1年目の今季は、3月のVポイント×SMBCレディスで自己最高の14位となり「浮き沈みはあるけど、順調にきている」。ともに世界最高峰の米ツアーまではばたいた18年下部ツアー賞金女王の河本、22年下部ツアー賞金女王で同5勝の桜井心那に続き、下克上を夢見る。

 今大会でツアー初Vなら、日本勢では19年の渋野日向子以来2人目の快挙だ。「明日も手前から攻めることだけ意識して、また楽しく回れたら」と大久保。伸び盛りの新鋭が、メジャータイトルをかっさらう。

(星野 浩司)

 ◆渋野の19年大会優勝VTR 第1ラウンド(R)を71で回り、首位と3打差の11位と上々の立ち上がりを見せた。第2Rでは最終ホールの18番パー5で2オンに成功し、イーグル締めでプロ転向後初のボギーなしで68をマークし、1打差2位に浮上。第3Rでは6バーディー、ボギーなしと安定感を見せ、通算11アンダーでペ・ソンウ(韓国)と並ぶ首位で最終日へ。71と耐え、ぺを1打差で振り切りツアー初優勝。待望の1勝は令和最初の国内メジャー制覇となった。

 ◆ツアー初優勝がワールドレディスサロンパスカップは過去5人 2010年モーガン・プレッセル(米国)、15年の田仁智(チョン・インジ、韓国)、16年レキシー・トンプソン(米国)、19年の渋野日向子、24年の李暁松(イ・ヒョソン、韓国)の5人。日本勢は渋野だけ。(10年は西コース、他はいずれも東コース)

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