今年1月の第102回箱根駅伝で、3年連続9度目の優勝を果たした青学大はゴールデンウィーク(GW)の2~6日に新潟・妙高高原で合宿を行った。今季、創設された女子駅伝チームの芦田和佳(のどか、1年)、池野絵莉(かいり、1年)や青学大を練習拠点とするGMOインターネットグループの吉田祐也(29)、黒田朝日(22)らも参加。

練習メニューによっては一日50キロ以上を走り込んだ。主将の中村海斗(4年)は「ゴールデンウィーク合宿を土台に、箱根駅伝4連覇を達成したい」と力強く話した。

 世の中の多くの人々が休暇を楽しむGW。青学大の駅伝チームは、起伏に富んだ新緑の芽吹く妙高高原でタフな日々を過ごした。

 例えば、合宿2日目(3日)。各自、午前5時頃に起床し、ウォーミングアップ。午前5時45分に集合し、全員で青トレと呼ばれる体幹トレーニングを行った後、15キロ走。さらに200メートル坂道ダッシュ3本。これが文字通り「朝飯前」だ。

 午後は3時15分に集合。各自でウォーミングアップを行った後、25キロ走(1年生は20キロ走)。そのゴール地点は宿舎から約5キロ離れた陸上競技場。

休む間もなく、トラックで200メートルを3本。その後、給水して、5キロ走って宿舎に戻った。ウォーミングアップとクールダウンを含めれば、この日、走った距離は50キロを超えた。

 GWは各校にとって重要な期間だ。全日本大学駅伝でシード権(前年8位以内)を持たない大学は4日に行われた関東選考会1万メートルに出場しなければならない。国学院大、早大などのシード校は競技会に参加し、トラックでスピードを磨いた。そんな中、青学大はレースに参加せず、走り込みを重ねた。

 最近12年の箱根駅伝で9度の優勝を誇る。黄金時代を築いた原晋監督(59)は今年のGWについて「例年通りの走り込みができた。その上でスピードが上がっている」と手応えを明かす。昨年の全国高校総体女子3000メートル日本人トップで全体3位の芦田、日本人2位で全体4位の池野が加わり、今季から女子チームも始動。メイン練習のメニューは男子選手と異なるが、ウォーミングアップや青トレなどは一緒に行った。

 アジア大会(9月)の男子マラソン日本代表の吉田、今年の箱根駅伝5区で驚異的な区間新記録をマークした「シン・山の神」黒田らGMOインターネットグループ勢、コモディイイダの宇田川瞬矢(22)ら青学大を練習拠点とするOBも妙高高原合宿に参加した。

 「大学の男子と女子、実業団の男子のトップレベルの選手がこれほど集まっているチームは他にないでしょう」と原監督は胸を張る。互いに刺激を与え合い、相乗効果が生まれている。優勝パレード、テレビのバラエティー番組出演など青学大駅伝チームは派手な活動が目立つが、その裏では地道な努力を重ねている。

 今年の箱根Vメンバーのうち、3区7位の宇田川、5区区間新の黒田、8区区間新の塩出翔太(旭化成)、9区区間賞の佐藤有一(サンベルクス)が卒業。今季は2区10位の飯田翔大(かいと、3年)、4区3位の平松享祐(4年)、10区2位の折田壮太(3年)らが軸となる。主力選手は責任感を持って、練習で積極的に先頭を引っ張った。

 主将の中村は学生3大駅伝の出場経験がないが、強いキャプテンシーを発揮してチームを率いている。「強い青学大であり続けているのは、妙高高原合宿のおかげです。この合宿を土台に必ず箱根駅伝4連覇を達成したい」。青学大主将の言葉には、泥臭い走り込みに裏付けされた力がみなぎっていた。(竹内 達朗)

 〇…チームスポンサーでもある妙高市は4日、妙高高原メッセ多目的ホールで「箱根駅伝優勝報告会」を開催し、約250人の市民とともに青学大の3連覇を祝福した。

城戸陽二市長(59)は「来年の箱根駅伝で10度目の優勝を期待しています」と激励。青学大はその後、妙高高原スポーツ公園で市内在住・在学の小、中学生を対象にランニング教室を行った。

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