特撮ドラマ「宇宙刑事ギャバン」(1982~83年)の主人公・一条寺烈役で人気を博した俳優の大葉健二(おおば・けんじ、本名・髙橋健二=たかはし・けんじ)さんが、6日午後2時分に愛媛・松山市内で死去した。71歳だった。

業務提携先の「ジャパンアクションエンタープライズ」(JAE)の公式サイトなどで発表された。故人の遺志により死因は公表しない意向。葬儀は近親者のみで執り行われる。

 メタルヒーローシリーズの第1作「宇宙刑事ギャバン」の主人公・一条寺烈/ギャバン役で、少年たちの憧れだった大葉さんが、銀河の彼方(かなた)へと旅立った。

 関係者によると数年前に脳梗塞(こうそく)を患うなど、闘病生活が続いていた。2018年の舞台、映画出演が最後の俳優活動とみられ「復帰に向けて前向きな思いを持ち続けていた」が、6日に療養先の松山市内で息を引き取ったという。故人が代表を務めていた「株式会社ラックJET」は公式サイトで「深い悲しみの中ではございますが、故人の想(おも)いを大切にしながら、今後も努めてまいります」と沈痛な胸の内をつづった。

 最近では娘で女優の新葉尚(25)が今年1月に公式Xで、「お見舞いに行くとスヤスヤ寝てるんですけど、お話し始めたらめっちゃくちゃ元気に聞いてくれました」と様子を報告。「本人の意思を尊重し、細かく現状をお伝えすることができません」と病状を明かさない意向を示していた。

 大葉さんは、かねてファンだった千葉真一さん主宰の「ジャパン・アクション・クラブ」の第1期生として入団。スーツアクターを経て、スーパー戦隊シリーズ「バトルフィーバーJ」(79~80年)などにヒーローの一人として出演した。

 初めて単独で主役に抜てきされたのが「宇宙刑事ギャバン」。

銀河連邦警察から派遣された地球担当の宇宙刑事・ギャバンを、切れ味抜群に熱演した。コンバットスーツを装着する際の「蒸着!」の変身コールやポーズが、子供たちの間で人気を呼び“ギャバンごっこ”が大流行した。

 2012年に映画「海賊戦隊ゴーカイジャーVS宇宙刑事ギャバン THE MOVIE」公開時、スポーツ報知の取材に、ギャバン役を務めた当時を「人生観も変わった。飲みに行っても、ケンカも立ち小便もできない。『子供のお手本になるような大人にならなアカンな』ってね」と、ヒーローを演じる責任や心得を明かしていた。

 03年には、千葉さんとともにクエンティン・タランティーノ監督の映画「キル・ビルVol.1」に出演し、ハリウッドデビューも果たした。その後は、ギャバンを再演するなど特撮作品に多数出演しただけでなく、松山市でイベント会社経営や、ヒーローショーの企画なども行っていた。

 ◆大葉 健二(おおば・けんじ)本名・髙橋健二。1955年2月5日、愛媛県松山市生まれ。高校生の時に「ジャパン・アクション・クラブ」の第1期生となり芸能界入り。スーパー戦隊シリーズ「バトルフィーバーJ」(79~80年)の曙四郎/バトルケニア、「電子戦隊デンジマン」(80~81年)の青梅大五郎/デンジブルー役で出演。主な出演作は「里見八犬伝」「影の軍団」シリーズなど。

 大葉さんの代表作である「宇宙刑事ギャバン」の主題歌を歌った歌手・串田アキラ(79)が7日、スタッフのXを通じて大葉さんを悼んだ。

 串田さんは4年前の2022年9月に大葉さんと共にギャバンに変身する蒸着ポーズを取る映像と共にメッセージを投稿。「何がなんだか どうしていいのかわからん 嘘(うそ)だろう しか思えない 涙しかない」と突然の別れに信じられない様子をつづった。「もう少し体調良くなったら健二さんに会いに行こうねと言ってたばかり」と会う約束もしていたという。

 串田自身も年1月に急性すい炎を発症し、入院と手術を経験。一時は命の危険もあったが、半年間の入院を経て復帰したという経緯がある。「ステージもプライベートもすべて思い出になっちまった。今は安らかに眠ってください。そのうち またどっか行こう」と天国の大葉さんに呼びかけた。

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