世界一を目指す森保ジャパンの26人の陣容が決まった。MF三笘薫(28)、MF南野拓実(31)の穴をどう埋めるのか、2年ぶり復帰のDF冨安健洋(27)の起用法は―。

森保一監督(57)の選考の狙いと本大会で想定される選手起用法を、5つの視点からサッカー担当の岡島智哉記者が「読み解く」。

 ▼〈1〉三笘、南野不在でどう戦う?

 レギュラーとして期待された左サイドのアタッカー2枚を欠くことになった。非常事態と言っていいだろう。このピンチを、どうチャンスに変えていくか。

 まず【中村】に懸かる期待は大きい。3月のイングランド戦で左ウィングバックの位置で躍動したアタッカーは、左のシャドー(1トップ後方のポジション)でもプレー可能。やってもらわなきゃ困る存在だ。

 左シャドーの候補は【前田】、【鈴木唯】、【塩貝】、【後藤】ら。右のスペシャリストの【伊東】を回すプランも考えられる。左ウィングバックは【前田】に加え、守備的にいくなら【鈴木淳】も選択肢。三笘、南野の穴はあまりに大きい。だからこそ総力戦で埋めていくことになる。

誰かではなく、全員の奮起が求められる。

 ▼〈2〉なぜロス五輪世代のFW2人が食い込んだ?

 常連だった町野が落選となり、【後藤】と【塩貝】のロス世代コンビが滑り込んだ。1トップの基本布陣に対してセンターFW4枚は多い。2人にはシャドー起用も想定されているとみる。

 安定感をとるなら町野だったはずだ。しかし三笘、南野の不在で攻撃時の“火力不足”が懸念される中、若手2人の勢いに期待した形の選考と言える。後藤はベルギーで結果を残しており、塩貝もデビュー戦となった3月のスコットランド戦でアシストをマーク。物おじせず、負けん気の強い性格の若手2人の勢いを買っての選出となった。

 ▼〈3〉冨安の起用法は?

 2年ぶりに【冨安】が代表のピッチに帰ってくる。けがに泣いてきたDFの状態について森保監督は「コンディション的に問題がないことを現地のメディカルスタッフが確認してくれている」と胸を張った。

 とはいえ、長らく公式戦のフル出場から遠ざかる選手に、先発を任せるのは現実的と言えないのではないか。センターバックに冨安を含む7人を招集したことからも、自信を持って“完全復調”と言える状況ではないはず。

今の段階では“守備のスーパーサブ”としての起用が現実的か。

 ▼〈4〉なぜ中盤4人だけ?

 中盤を本職とする選手は4人のみと“少数精鋭”に。常連だった藤田、復帰が期待された守田は落選した。

 森保監督は緊急時にDFの板倉、瀬古の起用を想定していることを明かしたが、それはあくまで緊急時。指揮官の中で【鎌田】と【佐野】の2人が頭1つ抜けた存在なのだろう。2人を主軸とし、攻撃に出たい時に【田中】、守備重視なら【遠藤】を投入するプランが伺える。

 ▼〈5〉ジョーカーは誰?

 22年カタール大会では、全4試合で三笘が途中出場し、切り札のジョーカー役を担った。W杯を勝ち進む上で、切り札枠は極めて重要だ。

 今大会は誰が務めるのか。予選では堂安に代えて【伊東】を右サイドに投入する形が効果的であり、伊東が第一候補となるだろう。疲弊した相手守備陣をスピードで切り裂くという意味では、決定力と速さを兼ね備える【塩貝】も候補となる。また、スコットランド戦でテストし、得点を生んだ2トップのオプションもある。

塩貝だけでなく【小川】の空中戦の強さや【後藤】の嗅覚が求められる展開もありそうだ。

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