ロックバンド「T―BOLAN」の森友嵐士(60)が、ラストツアーに心血を注いでいる。昨年9月から47都道府県を巡り、今年8月10日に東京・日本武道館でのファイナル公演をもってバンド活動を終了。

事実上の解散となる。このほどスポーツ報知などの取材に応じ、35年の活動に幕を下ろす理由や心境などを語った。

 終わりが近づいている実感は、日を追うごとに増している。「去年の年末あたりから一夜一夜がファイナルなんだなと思い始めた。そこから自分の意識も変わっていっています」。一方で、武道館でのラストライブにについては「どんな一夜になるのか、想定できてないです。どんな感情にさせられちゃうんだろう」と笑った。

 T―BOLANは、活動休止中だった15年にベースの上野博文がくも膜下出血を発症。何とか一命を取り留め、快気祝いの席で上野が「ライブがしたい」と話したことをきっかけに、17年からは精力的に活動してきた。

 このタイミングで終止符を打つことを決めた理由は「いろいろある」としたが、年齢や体調も一因だという。上野に加え、森友自身も発声障害など体調面で悩まされた過去を持つ。「いつまでもこの状態が続く保証はないなというのは感じていた。

自分たちの人生の時間(に限り)がある中で“いつか”じゃないだろうって」。ほとんどのメンバーが60歳を迎えた中、T―BOLANがT―BOLANらしくいられるうちにと、自ら区切りを定めた。

 ところが、ラストと銘打った今ツアーが始まる2か月前、上野にステージ4の肺がんが発覚。自身も今年4月に体調不良に陥り、奈良と和歌山での2公演を6月に延期した。身をもって「明日は誰も約束されてない。何があるか分からない」と体感させられた。

 だからこそ、ライブでは「悔いのないように自分の思うことを、今この瞬間を存分に生ききってほしい」というメッセージを込めている。自分たちの音楽を通して、一日一日の尊さを伝えていく。

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