卓球 アジア選手権国内選考会 最終日(27日、埼玉・所沢市民体育館)

 決勝トーナメントの女子準決勝で24年パリ五輪シングルス銅メダルの早田ひなは同じ日本生命の後輩・赤江夏星に0―3で敗れた。4強入りを逃し、選考会での10月のアジア選手権(ウズベキスタン)の出場権には届かなかった。

今後は世界ランク上位での代表入りを目指す。

 敗戦後は客席からねぎらいの拍手を送られ、気丈に振る舞った早田は「悔しい気持ちは大きいけど、同士討ちに関しては、(プレーは)悪くはなかったけど、やっぱり1本のミスにちょっと根を持ってしまう部分があったり、切り替えに時間がかかった。相手も実力のある選手なので、波に乗らせたら怖い。そこを最後まで止めきれずに終わった」と冷静に敗戦を受け止めた。

 10日閉幕の世界卓球団体戦決勝で女王・中国に対し、2試合に起用されたが、世界ランク1位の孫穎莎、2位の王曼昱に2敗して悔し涙。26日には「追い詰められた」と明かし、まだ、ショックをぬぐい切れていない様子だった。この日も試合後の取材で「気持ちの面」を振り返った時に悔しさ、もどかしさ…いろんな感情が交じり、糸が切れたかのようにとめどなく涙があふれた。

 世界ランクでは日本勢1番手の張本美和が全日本優勝で既に権利を持ち、2番手の大藤沙月(ミキハウス)に次いで早田は3番手の12位につける。この選考会に出なくても、権利を得られる可能性は高かったが、「何かきっかけをつかめれば」と前を向くために出場を決断した。

 団体戦とは違い、個人での戦いで「試合中に自分の気持ちと向き合うことができた。こうなると、こうなるんだって。世界選手権の時は自分が自分じゃなくなっていた感じがあった」とうなずく。

これまでは精神面は「強み」だったが「いつも通り」ができないこともあると気づけたことで、自分の弱さも知り、気持ちの面で「成長できた」と前に進めた様子だった。

 今後は「少し頭の整理をする」と、今回で出た課題も含めて心身を整え、6月9日開幕のWTTコンテンダー・ザグレブ(クロアチア)から再び戦いに向かう。9月の名古屋アジア大会は既に代表入りしており、アジア選手権もまだチャンスは大いにある。「ここを逃げていたら意味がない。いろんな選択肢を見つけて、またチャレンジして…という毎日を過ごせたら。人間、飛び級で上に上がることはできないんで、自分としては新たな一歩を踏み出せた」と早田は涙をぬぐった。頂点には届かなかったが、前を向くきっかけをつかんだ様子だった。

 ◆選考会方式 出場選手を8組に分けた総当たりのグループリーグを行い、各組成績トップの計8人が決勝トーナメントに進出し、優勝者がアジア選手権の出場権を獲得。同大会の日本代表は、男女シングルスは各最大5人で全日本選手権優勝者の男子・松島輝空、女子・張本美和は既に代表権を持つ。残り各3枠は、権利者を除いたエントリー14日前の世界ランク上位選手などで決まる。

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