北中米W杯日本代表のFW塩貝健人(21)=ウォルフスブルク=が27日、羽田空港着の航空機で帰国した。日本代表史上最少キャップ数(1試合)でメンバー入りしたストライカーは「目標は得点王」と強気にぶち上げ、「自分の点で黙らせるだけ」と野心を燃やした。

また、日本代表は休養日で練習は行わなかった。

 ドイツで研さんを積み、堂々たる姿で帰国した若武者に迷いはなかった。塩貝はW杯への意気込みを聞かれると、一呼吸置き、仰天目標を口にした。

 「得点王。…。それしかなくないですか?」

 驚く周囲を見ながら、不思議そうな表情を浮かべる21歳。「何を言っているんだと思われるかもしれないが、大会で自分が一番点を取れるように頑張りたい」と目をぎらつかせた。

 元ブラジル代表FWロナウド、前回大会のフランス代表FWエムバペら、歴史に名を残す名ストライカーがW杯得点王の称号を手にしてきた。日本代表では、本田圭佑らの1大会2得点が最多。タイトルに近づいた選手も、実際に目標として掲げるストライカーもいなかった。代表出場1試合の塩貝は「言うのは自由。何も言わず、何も波風立てずにやっても意味がない。

本当に狙っている」と言い切った。

 常に難しい挑戦を選んできた。慶大2年時の24年8月、周囲の反対を押し切り、27年の横浜M加入内定を取り消して渡欧。オファーがあったオランダ1部NECへ入団した。欧州挑戦2季目の今季は、チームの“ジョーカー”として、先発出場1試合ながら12試合で7得点と結果で実力を証明した。

 今年1月には欧州5大リーグのドイツ1部にステップアップ。3月の英国遠征でA代表初招集を勝ち取り、W杯メンバーに名を連ねた。異色の経歴を「その選択が正しかったかは分からないが、その選択をしたことを正解には出来た」とかみしめた。

 森保ジャパンではFW上田がエースに君臨しており、切り札としての起用が想定される。代表経験は浅いが「世間から、本当に選んでいいのかというのも(反応で)見るが、自分の点で黙らせるだけ」と強調。強気な発言は反論も呼ぶが「アンチ待っています」と全く意に介していない。規格外のストライカーが常識外れな活躍で、日本だけでなく世界に名をとどろかせる。

(浅岡 諒祐)

 ◆塩貝 健人(しおがい・けんと)2005年3月26日、東京都出身。21歳。バディSC江東、横浜FCジュニアユースを経て、20年に国学院久我山高入学。高校3年時は全国選手権に出場し、2回戦で1得点を記録。23年に慶大に進学し、24年1月に大学1年ながら横浜Mの特別指定選手として登録。同8月に解除し、慶大を休学してオランダ・NECに入団。今年1月にドイツ・ウォルフスブルクへ完全移籍。180センチ、77キロ。利き足は右。日本代表通算1試合無得点。

編集部おすすめ