◆JERAセ・リーグ DeNA1―2巨人(28日・横浜)

 頼れるハマキラーだ! 巨人は球団33年ぶりの3戦連続雨天中止を経て5日ぶりとなった試合で、井上温大投手(25)が7回2安打無失点の快投でチーム最多の6勝目を挙げた。DeNA戦8連勝とした。

打ってはT・キャベッジ外野手(29)が先制打を含む約2か月ぶりの猛打と気を吐き、1点リードの9回を抑えたR・マルティネス投手(29)が今季22セーブ目、通算234セーブで歴代助っ人最多のサファテ(ソフトバンクなど)に並んだ。チームは30日からヤクルト2連戦(弘前、盛岡)に臨む。

 自然と力がこもる。かぶっていた帽子が脱げてしまうほど、井上は全力で腕をしならせた。7回2死。149キロ直球が4番・筒香のバットの芯を外す。左翼手が打球をつかむと、笑顔でベンチへ駆けた。「最後に振り絞って投げた。何とかスピードが出てよかった」。7回106球、2安打無失点の熱投で、チームトップの6勝目をつかんだ。

 完全にペースを握った。「毎試合で先頭を斬ることに重きを置いている。

それがほとんどの回でできた」。2回1死で度会に一塁内野安打を許したが、6回先頭の三森を迎えるまで外野へ抜ける安打を許さない。二塁すら踏ませず、6奪三振、ゴロアウト7つ(併殺含む)、フライアウト8つと速球で振らせ、詰まらせ、押し込んだ。「真っすぐが走っていた」と7回まで直球は毎回149キロ以上を計測。球数を重ねても、球威は衰えなかった。

 貴重な追加点も、自らのバットでたたき出した。1点リードの4回1死一、三塁で打席に立つと「とにかく前に飛ばして」と食らいついた。2球で追い込まれたがそこからファウルで粘り、変化球を見極めて8球目で右翼への犠飛。2点目をもたらし“9番目の打者”として最高の仕事を果たした。「投手はプレッシャーなく打てるから好き」と、普段から黙々と打撃練習に励む。その努力が実を結んだ。

 前回21日の中日戦(東京D)では5回2/3を無失点も白星つかず。

味方の失策も絡み、途中登板の大勢が一挙4失点(自責0)で逆転を許した。マウンドを降りた大勢から、言葉を振り絞るように言われた。

 「温大、ごめんな」

 だが、左腕ももうプロ7年目。勝利がつかないことでへこたれるようなことはない。中継ぎや野手に助けてもらった試合を、決して忘れたことはなかった。「シーズンを過ごしていればそういう試合はある。チームが負けたことは悔しいですけど、誰がどうこう、とかは全く思っていない」。大勢に返した言葉は、心からの思いだ。「全然、大丈夫です!」。この日もリリーフ3人がリードを死守。仲間に支えられ、白星を手にした。

 これでDeNA戦は通算8勝1敗。

破竹の自身8連勝で今季は4戦4勝と“ベイキラー”ぶりが光る。「良いイメージで投げることができています」。背番号97が、横浜の夜空に6つ目の星を光らせた。(北村 優衣)

記録メモ 井上(巨)がDeNA戦を7回2安打無失点で今季6勝目。DeNA戦は24年7月27日(横浜)から8連勝とした。球団ではDeNA戦の最多連勝は85~90年斎藤雅樹の14連勝が最多だが、左腕では53~56年の中尾碩志、08~14年の山口鉄也と並んで最多となった。

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