日本プロ野球選手会と日本野球機構(NPB)の事務折衝が3日、東京都内で行われ、フリーエージェント(FA)権を行使した選手の移籍に伴う「人的補償制度」の撤廃に向けて協議した。戦力均衡のための代替案として、FAで移籍した選手を獲得した球団が所属していた球団に翌年のドラフト会議の2、3位相当の指名権を譲渡する案、金銭補償などを軸にNPB側からはいくつかの提案があったとみられる。

 NPBの中村勝彦事務局長は「詳細は控えさせていただきたいんですが、いくつかあります。その一つに、ドラフト(権の譲渡)みたいなことも含まれながら、補償の部分、(金銭補償と)どちらを選択するとか、いろいろなことが加味してきますので。これしか(案が)ないという一方通行だけではないですね」と説明。「実際にそれ(指名権譲渡)が行われた時にどうなるかという予想を立てながら、各球団の委員の選手たちが考えられるのかなと。そういった意見をふまえて決まっていくものなのかなと思いますので、私たちがこういう提案をすることが重要」と話した。

 「ここまでに決めないといけないということではない」と結論を出す期日は決めず、議論を継続させていくことになった。

 一方の選手会・加藤諭事務局次長は「個人的には戦力均衡が大事というのは選手会側も理解できるんですけど、これまでの制度と比べて移籍の障害にならないかというのを重要視している。そこは基本精神としてNPB側も挙げてくれてはいたんですけど、内容のご説明を聞いた限りは、今まで以上に障害にならないかというと、そこはちょっと納得がいかなかった」と不満の残る協議内容だったことを明かした。

 人的補償の代替案は「トータルで見ても今までのルールと比べてFA選手が移籍しやすくなるかというとそうではない印象がある」と私見を述べた。

 今後は12球団選手会への説明を進めていくことになるが、合意に至るにはまだ時間を要する見込み。人的補償の撤廃そのものが白紙になる可能性も十分に考えられる。

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