◆第108回全国高校野球兵庫大会▽2回戦 報徳学園5ー3育英(12日・ほっともっとフィールド神戸)

 春季近畿覇者の報徳学園が5―3で育英に勝利し、伝統校を相手に苦しみながらも初戦を突破した。

 初回に中尾勇貴中堅手(3年)が先頭安打を放ち、四球と犠打で1死二、三塁。

ここで育英は2番手で豊島碧人投手(3年)にスイッチしたが、4番・藤本碧空(そら)三塁手(3年)は、すぐに頭を切り替えた。「昨日から育英の西田投手(先発)と豊島投手(2番手)の球をビデオで確認していたので焦ることもなく」と、滞空時間の長い左翼フェンス直撃の先制2点三塁打で主導権をたぐり寄せた。

 藤本は、1点差に詰め寄られた後の5回には左越えソロで貴重な追加点を奪った。7回にも左前打で猛打賞。二塁打が出ればサイクル安打だった8回の打席は、二ゴロに倒れたが「自分のバッティングを頭の中で整理している時に『あれ二塁打ないな』」ととぼけて報道陣を笑わせた。

 長打力を養うためウェイトトレーニングに力を入れ、春から2キロの増量。この日は7回に二盗も決めた。「アジリティ(敏しょう性)のトレーニングも結構やっているのでスピードが鈍っているわけではない」とチームの目標でもある「足を絡めて1点」にも抜け目がないよう、慎重に努力を続けている。

 「僕はそんなに本塁打のバッターじゃない。つなぎの4番を意識して」と自己犠牲もいとわない藤本に対して大角健二監督は「勝負強さ、根性があり、状況に応じたバッティングもできる」と全幅の信頼を寄せている。主将の山田瑛太左翼手(3年)も「全員でつなぐというのはあるが、藤本に得点圏で回ったら『ここはいけるんちゃうか』と思う」と春季近畿大会で12打数5安打の4番に全幅の信頼を寄せる。

 全員野球の中できらりと光る4番に今後も目が離せない。

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