プロ野球は31日から後半戦がスタート。優勝争いはもちろん、クライマックスシリーズ(CS)進出、個人タイトルをかけた争いも佳境に入る。

前半戦からのさらなる加速へ、巻き返しへ、パ・リーグ各球団のキーマンは? スポーツ報知では、注目選手をピックアップした。

 【ソフトバンク・前田悠】23年のドラ1左腕が、このまま突き抜ける。今季11試合に登板し、8勝無敗、防御率1・41。登板を重ねる度に評価を上げ、小久保監督も「トッププレーヤーに上り詰めるサイクルに入っている気がする」と賛辞を惜しまない。

 体調不良などもあり開幕ローテは逃したが、5月3日の楽天戦(みずほペイペイ)での初登板から負けなしだ。高卒3年目以内の開幕8連勝は球団では65年の林俊彦以来、61年ぶりの快挙。前田悠は「野手の人のおかげ」と謙虚な姿勢を崩さないが、09年の田中将(現巨人)、15年の大谷(現ドジャース)の同7連勝も上回っている。

 2位・西武に5・5ゲーム差をつけながら、指揮官は「勝負は8、9月」と繰り返してきた。大阪桐蔭時代からセンバツ、日の丸を背負った世界大会でも優勝を経験してきた「世代NO1左腕」。覚醒の時を迎えた大器が、後半戦も悠然と腕を振る。

 【日本ハム・達】逆転優勝へチームを勝利に導く。後半戦開幕となる31日のロッテ戦(エスコン)に先発する右腕は、「前半戦も大崩れした試合はあまりなかったので、大きく変える必要はないと思う。

結果は後からついてくると信じて投げていきたい」と、前半戦の鬱憤(うっぷん)を晴らす。

 今季は開幕ローテ入りも先発9試合で2勝6敗、防御率4・06。結果を残せず5月30日に2軍落ちした。それでも6月16日に中継ぎで再昇格すると、10試合で2セーブ5ホールド、防御率0・75と抜群の安定感を誇った。新庄監督は「腕の振りが全然違いましたよね。中継ぎを経験して、力配分しながらギアを上げるところは中継ぎの気持ちを思い出してもらって。彼ならできるでしょう」と、先発としての復活を願った。先発のこだわりを強く持つ背番号16が強くなって帰ってくる。

 【ロッテ・藤原】「1番」藤原は、相手にとってやっかいな存在だ。ツボにはまれば初回にドカンの先頭打者アーチ、走者がいなければ粘り強い打撃でチャンスを演出。外野守備も含めて、場面に応じてしっかりと役割を果たせるサブローロッテのキーマンだ。

 8年目の今季は最多安打、首位打者獲得を公言して臨んだが、5月上旬に右肩亜脱臼で戦線離脱。

6月30日の楽天戦(楽天モバイル)で復帰すると、ブランクを感じさせない打撃で「1番」としてチームをけん引。「引っ張るという意識は強く持っている。追い込まれるまでは大きいのを狙おうかと。上に行くには長打を増やさないと」と、常にテーマを明確にして打席にも立っている。

 サブロー監督から「出塁率も高い、打率も高い、足も速い」と信頼を置かれる赤髪のイケメン。中心選手の自覚を胸に、後半戦も全力で臨む。

 【オリックス・太田】後半戦の「ポイントゲッター」となる。プロ8年目の今季はここまで、79試合で打率2割8分3厘、7本塁打、チーム最多の37打点。同最多の51試合で4番を務める主軸は「打撃が一番期待されている。もっとできると思うので、上を目指したい」と高い向上心を口にする。

 自己最多の10本塁打を放った25年、速報アプリ「NPBプラス」によると、ハードヒット率(95マイル=約153キロ以上の打球の割合)はチームトップの42・1%。「もっと右中間、左中間に強い打球が打てるように」と、今季は長打の量産を理想に掲げる。

「正直、そんなに走れる人がチームにはいない。二塁から、なかなか単打ではかえれないので」と、根底にあるのは「打点」への意識。二塁打はすでに昨季の10本を上回るリーグ6位の18本と、進化は数字にも表れている。

 3位・日本ハムとは6ゲーム差の4位。背番号1を攻撃の起点とし、ひとつでも高い順位でのゴールを目指す。

 【西武・ネビン】後半戦でも打線の軸として暴れ回る。来日2年目の今季はここまで57試合に出場して打率2割7分1厘、56安打、15本塁打、35打点。左脇腹の違和感などで出遅れたが、5月1日に合流すると不動の4番として時に本塁打、時にしぶとい犠飛を放つなど、チームの2位に大きく貢献した。

 22日・日本ハム戦(ベルーナD)からは3戦連続の本塁打もマークし、「状態もいいですし、自分の仕事はしっかり果たせてるんじゃないかな」と手応えを明かす。19年以来の頂点をつかむには、この男の一撃が欠かせない。

 【楽天・マッカスカー】豪快なひと振りで試合を決める。今季加入した助っ人はシーズン序盤は大苦戦。

2度の2軍降格を経験した。それでも5月28日に再々昇格してからアーチを量産。10日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)では1試合3発を放った。前半戦は52試合に出場して打率2割6分7厘、13本塁打。「(前半戦は)いい時も悪い時もあった。調子はまだ全然上げられる」と自信をのぞかせた。

 動画などを活用しながら日本語を熱心に勉強。お立ち台では「アザッス!」と声を張るのが定番化するなど、溶け込む努力も怠らない。チームは借金18で最下位だが、適応した助っ人の活躍もあり、吉井監督が就任後は13勝14敗と立て直している。よりマークされることが想定される中で、「攻め方に対応していければ」と警戒網を突き破る覚悟だ。決定力に優れる大砲が反攻劇の主役となる。

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