日本サッカー協会は31日、9月のアジア大会(愛知・名古屋)に臨むU―21日本代表メンバーを発表した。

 28年ロサンゼルス五輪世代で臨む大会で、27年3月からA代表の監督に就任することが決まっている大岩剛監督にとっては、兼任監督が発表されてから初めて指揮する大会となる。

日本は1次リーグでタイ、キルギス、香港と対戦し、自国開催で4大会ぶりの優勝を目指す。

* * *

 27年3月からA代表との兼任監督となる大岩監督は、8強でスペインに敗退した24年のパリ五輪後にコーチ研修のため、スペイン、イングランド、ドイツ、フランスに1か月程度足を運んだ。スペインではバルセロナのU―21、19の2チームで約1週間過ごした。そこでの経験について「学びになったし、ものすごく刺激をなりました」と話したと同時に、「日本も間違っていないなという気づきも当然ありました」と話していた姿が印象に残る。

 明かしたのは、バルセロナのコーチとの会話だった。

 「バルセロナの育成でやっているコーチたちがね、ぼそっと雑談の中で、『日本の守備の組織が美しい』と言ったんですよ。『日本の守備ってなんであんなすごいんだ、美しいじゃないか、なんでそれを誇りに思わないんだ』ってスペイン人が言うわけですよ。守備が美しいってなかなか使わないじゃないですか。日本人だったら高校生、中学生でも、ものすごく一生懸命やるじゃないですか。諦めないし、一生懸命やることをすごく美徳とされている。そういう国民性ってやっぱり、A代表の誰もが言いますけど、向こうに行くとすごく感じるんですよね、日本人の良さを。憧れることや目指すとかも必要なんですけど、日本人が誇っていいものを別に捨てる必要はないかなとも思う。

だから色んなサッカーがあっていいなって改めて思いましたね」

 五輪世代は様々な事情で呼びたい選手を100%呼べるわけではないが、大岩監督は一貫して代表としての基準を明確にして、組織力の高いチームをその都度形成してきた手腕がある。さらに海外で再確認した「日本らしさ」。その基盤が間違いなく、ロス五輪世代の戦い、ひいては30年W杯に向けたA代表にも還元されていくはずだ。(後藤 亮太)

編集部おすすめ