18日に死去した脚本家の倉本聰さんは、2021年にフジテレビ系ドラマ「北の国から」に主演した田中邦衛さんが死去した際、「『北の国から』の黒板五郎で描きたかったのは真面目にやればやるほど矛盾が生じる男の情けなさ。誰がそれを出せるかと考えた時に、邦さんだと。

必死の人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇というチャップリンの言葉があるが、邦さんの芝居はその意味でまさに喜劇。悲劇的なシチュエーションに置くほど喜劇になる。とても貴重な俳優だった」と追悼していた。

倉本さんのライフワークとなった同ドラマからは数々の名場面が生まれた。

◆「北の国から」の主な名シーン

 【連ドラ版第1話】純と蛍を連れて富良野へ帰って来た五郎は、かつて自分が住んでいた家に入るが、そこには電気も水道も引かれていない。「夜になったらどうするの?」と問う純に対し、五郎は「夜になったら寝るんです」と答える。

 【’84夏】五郎が建てた家が全焼する原因を作った純。一度は友人のせいにしようとするが、良心に耐え切れず、五郎、蛍と入ったラーメン店で真実を語り始める。涙で箸が進まない純を五郎は一切責めないが、早く看板にしたい店員が不機嫌にどんぶりを下げようとすると、烈火のごとく「子どもがまだ食ってる途中でしょうが!」と怒る。

 【’87初恋】上京する純を東京まで乗せてくれるトラック運転手(古尾谷雅人)に五郎は茶封筒を渡す。運転手は「オラ、受け取れん」と純に封筒ごと返す。純が封筒の中身を見ると、五郎が手を洗う暇もなく働いて稼いだ、泥のついた1万円札が入っていた。

 【’92巣立ち】純が東京で知り合ったタマ子(裕木奈江)を妊娠させてしまったことを聞いた五郎は、おわびにカボチャを持って上京。タマ子の面倒を見る叔父(菅原文太)に謝罪に行く。「誠意」を口にする五郎に、叔父は「誠意って何かね?」と尋ねる。

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