物価上昇や実質賃金の伸び悩みを背景に、消費者の節約志向が続く。一方、「価格に対する納得感」や「自分にとっての価値」を重視する傾向が強まっている。
――足元の消費動向をどう見ていますか。
ここ数年、節約志向は確実に高まっている。ただ、単に安ければいいというわけではない。食品は低価格志向が強い一方で、健康や安心安全、利便性など、自分の生活の質を高める商品には選択的にお金を使う傾向にある。そこに対応できたところは実績も伸びている。
当社では、物価高騰の影響を受けて売上の伸び率はやや穏やかな動きとなっているものの、既存店は前年を上回っている。客数は伸びている一方で、買い上げ点数の減少がその背景にある。
――好調だった商品群は。
元々当社はまとめ買いや大容量品に強く、こうした商品への支持は厚い。味付け肉などフレッシュ商品に加えて、まとめ買い需要の高まりに対応できた飲料も好調だった。
特に好調だったのは、強化しているプライベートブランド(PB)だ。3年前に「ベイシアプレミアム」という品質にこだわった商品群をローンチした。レストランや専門店並みの品質を目指したブランドで、発売以降2ケタ増で推移している。
このブランドの中でも冷凍食品の伸び率は非常に高く、20~30%台で伸長している。特に『大粒肉々焼売』や『鶏むね塩から揚げ500g』などが好調で、商品によっては、同じカテゴリーの中でナショナルブランド(NB)の商品よりも販売が良かった。
冷凍野菜や、冷凍のおかず類も順調だった。
――PBの冷凍食品が好調だった要因は。
価格が安いだけでなく品質が良いため、「お得感」を感じられる方が多くいたことが要因だと思う。
当社では、冷凍食品の開発担当者を他の部門よりも多く配置するなど冷凍食品の開発を強めており、非常に良い商品を送り出せていると感じている。
――冷凍食品の開発に力を注ぐ理由は。
人口減少や女性の社会進出などの社会環境を踏まえたとき、冷凍食品は確実に伸びると考え、コロナ禍以前の2019年頃から検討を進めていた。元々、当社の冷凍食品売場は他社と比較して広く、2020年からは展開をより強化している。
――PBで最近発売した商品は。
冷凍食品では「ガーリックペッパーライス」を投入した。高まる簡便ニーズに応えた商品として提案できればと思う。また、スイーツでは「ジェラート」の展開を強めている。これらの商品は想定以上の推移を見せている。
冷凍食品以外では、6種の「焼肉のたれ」や「こだわりのジャム」シリーズの新商品も非常に良かった。
――今後のPBの展開については。
クオリティブランドの『ベイシアプレミアム』と、価格訴求型の『プライスPB』の2軸で展開を進める。商品ブランドを絞り込むことで品質に加えて、簡便性や健康志向、素材へのこだわりといった切り口を明確にして、それぞれの価値を明確にしている。
『プライスPB』は大容量品に加えて、品質には問題ないものの形が不ぞろいで出荷できなかった素材を活用した商品なども提案していく。
日本の市場は、人口減少などで今後はシュリンクする見通しだ。
当社の食品におけるPBの売上構成比は15%を超えており、まずは2年以内に20%まで引き上げることを目指す。将来的には30%まで広げられればと思う。









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