東京の多摩地域にお住まいの方、出身の方もそれ以外の方にも多摩を愛していただきたい番組「東京042~多摩もりあげ宣言~」(略して「たまもり」)。MCは土屋礼央さん(国分寺市出身)&林家つる子さん(八王子市の大学出身)。
今回は、多摩のご当地グルメである「武蔵野うどん」について特集。ゲストに、『埼玉を日本一の「うどん県」にする会』の会長、永谷晶久さんを迎えて、武蔵野うどんは多摩なのか、埼玉なのかを徹底議論!? 多摩のご当地が乏しいこともあり、「武蔵野うどん=多摩のもの」と強く主張する土屋。果たして「武蔵野うどん」の行方は・・・
武蔵野うどんの「多摩or埼玉」問題
ん? 埼玉を日本一の・・・??
土屋:さっそくゲストの方、ご紹介です。『埼玉を日本一の「うどん県」にする会』の会長、そして『東大うどん部』の名誉顧問、永谷晶久さんです、よろしくお願いします!
永谷さん:よろしくお願いします!
土屋:埼玉という、ちょっとこの番組っぽくない肩書きが・・・。永谷さんとは以前、「金曜ボイスログ」という番組でご一緒させていただいて。多摩地域のうどんについて解説していただいて。
永谷さん:その節はありがとうございました。
土屋:永谷さん、白いTシャツ「うどん」って書いてあります。
永谷さん:(笑)。
つる子:素晴らしい気合です(笑)。
土屋:ただ、永谷さんのプロフィールは、この番組「多摩もりあげ宣言」としては、初めての響きですよ。つる子さん、ご紹介をお願いします。
つる子:はい。
永谷 晶久さんは1981年生まれ、千葉県松戸市出身。小学校6年生から埼玉県入間市で育ち、入間市役所主催のイベントに、ボランティアスタッフとして参加するなかで「町おこし」に目覚め、埼玉に根づくうどん文化で地元を盛り上げるべく、活動を開始されました。現在、「埼玉を日本一の「うどん県」にする会」会長、「東大うどん部」の名誉顧問などをされています。
土屋:あれ、プロフィールが間違っていませんか(笑)。なんとなく、今日は喧々諤々しそうな気がしますが。私は多摩の坂本龍馬を目指しておりますから、多摩と埼玉の合併も辞さないと思ってますから。私は“最も多摩”と書いて“さいたま”と呼んでますから。
つる子:そうそう(笑)。
土屋:永谷さんは千葉県松戸市出身で、埼玉県入間市に行かれたという。ちょっと不思議な転居の仕方ですよね?
永谷さん:父親が転勤族でして、松戸で生まれたんですけど日本を半周して関東地方に戻ってきまして。その時、父が家を買ったのが入間市だったという。で、入間の一つ前に「八王子」住んでいまして「八王子市民」だったこともあります。
土屋:なるほど。無事、関所を突破ですね。ウェルカムトークはこれくらいで。
永谷さん:(笑)。
実は埼玉はうどんの生産量が全国第2位
土屋:まず、永谷さんはどうしてうどんに着目されたんですか?
永谷さん:私が埼玉に根づくうどん文化で地元を盛り上げる活動を始めたのが2015年なんですけど、“何も無い県=埼玉県”“ダサいたま”みたいなことをよく言われていて。私もそれで育ったんですけど、ほんとに何も自慢できることが無いなって。
土屋:そんなこと無いんですけどね。
永谷さん:そうなんですけど、当時はそんな思いがあって。自分に子供が出来たり、後輩に<埼玉県は何も無いですよね>って言われ続けるのはヤダなと思って。何か埼玉県で自慢できるものはないかと思って、色々と調べたんですよ。そうしたら「うどん」が出てきたんですよ。埼玉県のうどんの生産量が全国第2位だったんです!
土屋:へえ! 香川県の次は埼玉県だったんですか!
永谷さん:その事実を私も知らなかったですし私の周りも知らなかったので、これは自慢してもいいなと思って。なんなら・・・2位ならこれを1位にしたら埼玉県の人が自信を持てるんじゃないか、と。
土屋:なるほど。じゃあ、うどんが好きでずっと食べ続けたというよりは、まずは埼玉県で有名にするための入り口として。
永谷さん:そうです。
つる子:もうひとつ、「東大うどん部」の名誉顧問ってなんですか?
永谷さん:うどんの活動を始めていたら、「東大うどん部」があることを知りまして。ここは、食べるうどんを学ぶというのがキャッチフレーズで。基本的にはうどんを食べ歩く団体なんです。「東大うどん部」と話す中で埼玉県のうどんを知らない、食べたことが無いということになったので、1回埼玉に招いて埼玉のうどんを食べてもらって私の熱い思いを伝えていたら、名誉顧問になったということです。
つる子:すごいですね(笑)。
「埼玉県=山田うどん」なのでは!?
土屋:僕の気持ちは一旦、置いておいて・・・埼玉県のうどんについて知りたいんですけど、どうして埼玉県でうどんが発展したんですか? なぜ、この地にうどんなんですか?
永谷さん:ひとつは、埼玉県は日照時間が長い県=晴れている日が多いという地理的な要因で埼玉県西部地域でうどんが根付いていったのではないかな、と。
つる子:なるほど。
土屋:あと、僕が聞いたことあるのは、埼玉県はお米が取れづらいというのがあって、主食としてうどんを作り出したと聞きました。
永谷さん:今、私が住んでいる埼玉県の東部地域、越谷レイクタウンなどを見に行くとまだ田んぼが多いエリアなんですね。
土屋:“コシがイヤ”ってことで、なるほど~。
つる子:(笑)。
永谷さん:昔の人や農家さんに聞いてもうどんをそんなに食べていたという話が無くて。埼玉県西部に行くと、農家さんの食べ物はうどん。
土屋:なるほどね。僕が多摩地域に住んでいた昔、うどん店はあまり無かったと思う。家では食べていて、お店で食べるようになったのはここ30年くらいの印象なんですど。
永谷さん:そうだと思います。僕が活動を始めた2015年も行きつけのうどん屋さんを持っている、知っているという方は、うどんに対してかなりマニアックな方でしたね。
つる子:へえ。
土屋:そうなんですよ。
つる子:そうなんですね。
土屋:だって、“山田うどん”があるのが埼玉県。山田うどんこそが埼玉のうどんという気がするんですけどね。
永谷さん:おっしゃる通りです(笑)。
土屋:埼玉のうどん文化はどこからか入ってきたわけですよね?
永谷さん:これは学術的に証明されているわけでは無いんですけど、私が埼玉県のことを色々と調べて研究をした中で、埼玉県のうどん文化発祥というか流れを汲んでいるのは、群馬県の“水沢うどん”ではないか、と。
つる子:なんと! 私、群馬県出身なんです! “水沢うどん”からの流れですか!?
永谷さん:“水沢うどん”が日本で最古のうどんではないかと言われているお店があるんです。
つる子:伊香保の方ですよね。
永谷さん:そうです。明治期にあのあたりで糸を紡ぐ工場などができていて。その後、埼玉県の西部地区にどんどん製糸工場ができているんですね。私が住んでいた入間市にも明治期に製糸工場があって。
最近「武蔵野うどん」が急増中!
土屋:で、埼玉県にはどんなうどんの種類があるんでしたっけ!?
永谷さん:えっと、「武蔵野うどん」・・・
土屋:「武蔵野うどん」!!!! 「武蔵野うどん」は多摩地域のうどんだって!!!!
つる子:まあまあ(笑)。
永谷さん:(笑)。
土屋:我々「武蔵野台地」を従える多摩としては、<「武蔵野うどん」は埼玉です>と言われるのは・・・。多摩地域の人間のプレッシャーを感じませんか!?
永谷さん:あの、感じます(笑)。
つる子:(笑)。
永谷さん:私が埼玉の~で言ってしまったんですけど、私が住んでいた入間市は東京と埼玉の県境なんですよ。ちょっと行くと「東大和市」であったりして(笑)。
土屋:私が子供の頃には「小平うどん」というお店は無かったけど、それが「新小金井街道」沿いなどですごい流行ってきて今や行列にもなっていて。もう「五日市街道」沿いなんて、うどん屋さんだらけなんですよ。多摩地域の「武蔵野台地」に浸かって良い小麦粉で打っているんだけど、ぶっとくて不揃いなんですよ。それを豚バラ肉の肉つけ汁につけて食べる。「FC東京」の練習場の横にあるうどん屋さんが本当に美味しくて。「FC東京」の選手はそこでうどんを食べて試合に行って。そこでうどんを食べていたら「森重選手」に会ったことあるもん! 多摩地域の誇りが「武蔵野うどん」なんですよ!!
永谷さん:(笑)。
つる子:でも、埼玉の~(笑)。
土屋:でも、世間に聞くと「武蔵野うどん」は埼玉のうどんという話しか聞かなくて! この差はなんですか!? なんでこんなイメージになっているんですか?
永谷さん:そうですね、ひとつは我々『埼玉を日本一の「うどん県」にする会』が過度に言い過ぎた部分が・・・(笑)。
土屋:プロモーションが上手。だって、20年前は本当にお店が無かったんだもん。
「武蔵野うどん」の定義は・・・実は無い!?
つる子:礼央さんのお気持ちはちょっと置いておいて(笑)。「武蔵野うどん」ってどんなうどんなんですか?
永谷さん:実は・・・「武蔵野うどん」というのは定義が無いんです。
つる子:おお!?
土屋:そうなんですか!?
永谷さん:ちょっと大人な話になってしまうんですけど、ブランドになっている「◯◯うどん」というのは、うどんに定義があったり商標登録があって。「武蔵野うどん」は定義が無くて商標も無かったんです。こういう言い方をすれば突っ込まれないことを言うと、“つけ麺タイプのうどん”を出せば文句を言われないかなみたいな感じです。
つる子:え、それのみですか!?
土屋:ぶっとくて不揃いで、それをつけ汁につけて食べるのが「武蔵野うどん」のイメージですよね。要は、「武蔵野うどん」はみんなのものだ、というアンパンマンのやなせたかし先生イズムですよ。オレものだと囲い込まないのが「武蔵野うどん」というブランドなんですよ。
つる子:はい(笑)。
土屋:多摩地域の人間はそれを守ってきました。私は『埼玉を日本一の「うどん県」にする会』の永谷さんはさすがのプロモーションだと思っていますが、これを埼玉のうどんだと言い張るならば、“「武蔵野うどん」とは埼玉県西部と東京都多摩地域にまたがる郷土食”と、小さくても本に書いてくれれば・・・。多摩にも分けてくださいよ~
つる子:お願いしますよ~(笑)。
永谷さん:(笑)。
土屋:我々も歩みよりますよ! “多摩県”で独立しようと思っていますけど、“武蔵野県”に名前を変えて良いと思っています。「武蔵野うどん」という名前である以上、もう少し多摩地域のうどんであることを皆さんに知ってもらいたい!
つる子:ぜひ、この番組をきっかけに!
土屋:オレ、山田うどんにも失礼だと思うよ。埼玉県の人のソウルフードは山田うどんだと思ってたから。急に“うどん県”とか言い出しちゃうから。普通の味が山田うどんなのに最近ちょっと拗ねちゃって、ちょっと美味しくなってるのよ! 山田うどん、美味しいのよ!
つる子:(笑)。
土屋:『埼玉を日本一の「うどん県」にする会』の永谷さんなどのおかげで、埼玉のうどんが広まっていくから「武蔵野うどん」のお店も増えていますか?
永谷さん:増えていますね! 埼玉県の北部の地域だったり、昔から伝統的に食べられていた加須市にも「武蔵野うどん」といううどんを出すお店が出てきたんですよ。
土屋:これがどこかの大統領だったら関税がかかりますね(笑)。
来週も「武蔵野うどん」特集!
土屋:お時間です。「武蔵野うどん」が本当に美味しいんだということを伝えていただきたいので、来週もいていただいて、美味しさの魅力などをつる子さんにプレゼンできればと思います。
つる子:わかりました、受け止めます(笑)。
土屋:ということで、今週のゲストは「埼玉を日本一の「うどん県」にする会」会長、「東大うどん部」の名誉顧問の永谷晶久さんでした。ありがとうございました!
永谷さん:ありがとうございました。
(TBSラジオ『東京042~多摩もりあげ宣言~』より抜粋)

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