コシノジュンコ MASACA
2024/2/4(日)放送

今回の放送は、デーブ・スペクターさんをゲストにお迎えしました。

イリノイ州シカゴ生まれ。

1980年代前半、アメリカABCテレビの特派員として来日中、に『笑っていいとも!』をきっかけに、巧みな話術で外国人タレントとして活躍。海外芸能ニュースのコメンテーター、放送プロデューサーなど多岐にわたって活動しています。

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出水:ジュンコさんと出会ったのはもう何年ですか?

デーブ:もう35年ぐらいかな。もう優しくてね! コシノ低いジュンコと呼んでます(笑)

出水:出ました! デーブさんのだじゃれ! デーブさんと言えばおしゃれでおなじみですが・・・

JK:今日も派手! ピンクと紫の水玉。

デーブ:草間さんぽいですよね。僕は自称スタイリストでして、ネクタイの裏にどの番組で着たかちゃんと書くんですよ。

間を置くためなんですけどね。

JK:だから私ね、絶対世の中にないものを持ってきました・・・手書きのネクタイ。プリントじゃないから、同じものは絶対ありえない!

デーブ:かっこいいですね! これ美術品ですね。

JK:毎日すると取れてくるかもしれないけど。(^^;)

デーブ:ありがとうございます! ・・・じゃっ、これで帰らせていただきます~(^^)

JK:でも日本に来てからおしゃれになったの?

デーブ:いや前から、おじいちゃんが結構おしゃれで。シカゴ生まれなんですけど、ラスベガスとかマフィアのスーツが好きなんですよ。

光沢のあるシャークスキンとか、派手だけどカッコいい。日本に留学した時、DCブランドの前ですからタカキューとかDOMONがJUNが流行ってたんですよ。当時はタレントさんも日本のブランド着てて、K’s Factoryとか派手なのいっぱいあったんですよ・・・覚えてます?

JK:懐かしいですね!

デーブ:当時は海外のものっていったらヴェルサーチぐらいですよ。今はファストファッションで非常に安く買えるわけですから、高級ブランドもなかなか買わなくなったんですよね。

JK:そうなのよ、ZARAとかね。

デーブ:あらっ、言っちゃった。

つくりもいいし、早いし、いいんですけど、他のブランドからみて正直に言って・・・迷惑じゃないんですか?

JK:そういう時代ですよ。ファッショナブルなのよ。もともとスペイン発っていうところが、リラックスした自由な感じじゃないですか。オートクチュールってひとつのスタイルがあるでしょう? でもZARAはデザイナーの顔が見えない。見えなくていいんですよ。

デーブ:劇団四季みたいな、ね(笑)・・・ファッション語る資格ないんですけどね! だってレジェンドですから!前でおこがましいですよ。

JK:でも毎回々々自分のスタイルでびっと決めてるじゃないですか。しかもニュース性の高い番組だから、ふざけた格好もできないし。

デーブ:そう、合わせるんです。だからスタイリスト使わないかっていうと、こちらで決めた方が早い。朝の天気予報を見て、寒いなら厚めのものとか、ニュースに合わせて派手ではないものとか。

JK:でも必ずネクタイはするんですね。

デーブ:はい、方針で。クールビズ認めてないから(笑)でも自分のポリシーでシャツは必ず白にしてる。なぜかというと、それ以上はコーディネートしてられないんですよ。シャツは白にして、ネクタイで勝負する。

JK:ネクタイ何本持ってるの?

デーブ:3000本くらい? 1部屋ぐらい・・・家に行くとバーニーズ状態ですよ。ただカジュアル系なものとか。

スタイリストさんを使うのを辞めたのは、簡単にいうと、男性ものは自分で買った方が経済的。5回も10回も20回も使えるんですよ。それに2年前に着たものを誰も覚えてないんです。1年前でも忘れてる。「ミッキーマウス柄かわいい」って言うけど、去年着たのを覚えてないんです。ネクタイも20回も着けたら、割り算すると数百円なんです。

JK:コレクションですよ。そのうちネクタイミュージアムができるんじゃない? デーヴ・ミュージアム。

デーブ:なぜそんなポリシー作ったかというと、『笑っていいとも!』でデビューした時、派手な外国人が3人出てたから競争が激しくて。あの当時まだアナログ放送なので、中間色とか色があんまりでない。だからビビッドでなければいけないというのもあって、渋谷や表参道に行って派手な原色を見て決めるようにしたんです。それで僕の7つ道具が・・・実は1個しないないんですけど(笑)両面テープなんです。両面テープでチーフとかいろんなものをくっつけるんです。

JK:洋服に? じゃあ誰よりもスタイリストね!

デーブ:でね、女性アナウンサーの着てる洋服のいちゃもんつけるんですけど、なんでかっていうと、どうせ自前じゃないんだから。みんなそうです、タレントさんも。よく「ベスト・ジーンズ」とか「ベストなんとか」いう賞がありますけど、冗談じゃない。「ベスト・スタイリスト賞」にしてあげないとかわいそう。

JK:なんでそんな習慣になっちゃったのかしらね。

デーブ:でも1回TVの収録でモデルさんと買い物にいったら、モデルさんってある意味気の毒なのは、何着ても似合うから、買い物してもチャレンジがない。面白くないと思うんですよ。

JK:でも女優さんやモデルさんは自分が演じる役柄に合わせなきゃいけないから。変に自分があると役になれないから、個性が発展しないんですよ。

デーブ:時代劇でモンペ履かなきゃいけないですもんね(^^)

おしゃれとダジャレがライフワーク!デーブ・スペクターさんにお話を伺いました

出水:放送プロデューサー、タレント、放送作家など、日本で活動してもう35年!

JK:でも何年日本にいようとも、デーブさんはアメリカ人ですよね。これだけ長くいると、日本の感性とアメリカの感性の違いってはっきり分かるでしょ?

デーブ:でも冷たいもの食べると「いて~っ!」って言いますけどね(笑)今は日本語のほうが先に出ますね。

出水:夢は何語で?

デーブ:スペイン語(笑)表現も日本語のほうに慣れてるから、英語も正しい表現が出てこない時ありますよ。和製英語も多いから、「あの人テンション高いね~」っていう言い方は「You have a high tension」って言っても意味が分からない。日本のTVだと「カメラさん、こっちお願いしま~す」ってさん付けするでしょ。向こうで「Mr. Camera」なんて言わないもんね!

JK:言わないわね! 日本って独特なのよ。英語だろうがなんだろうが、日本語ナイズしちゃう。

デーブ:あと、あいまいな表現があるじゃないですか。別に疲れてないのに「おつかれさま」とか。「よろしくお願いします」とかね。意味わかんない。

JK:意味わかんないのが日本語なんです。そのあ・うんの関係みたいな、見えない感性が日本にはある。まぁまぁで通じちゃう。アメリカだとどんな感じ? YesかNoしかないでしょ?

デーブ:あんま あいまいな表現はないですね~。「忖度」はないですね。「洗濯」はありますけど。

JK:はっきりしてるでしょ。日本の場合は中間というか、どっちつかずの言葉で通用しちゃう。

デーブ:「検討しま~す」って言っても、ようは断ってるわけですけど、一応置いて、相手のメンツがつぶれないようにする。優しい。それが分かるのは「卒業」っていう言葉。「〇〇さんが今日卒業でございます」って、学校じゃないから卒業じゃないんだけど、今日で終わりって言わないで、気を使ってる。ふつうそういう発想ないですよ。ダジャレも自分のライフワークっていったら大げさですけど、ずっと言ってて。

出水:そうですよね、どんな場面でも。

デーブ:なにか洋服関係のダジャレないかな~と・・・ロシアの大統領がスーツに興味深々!「裏地見るプーチン」

出水:ウラジミール(´艸`) さすがです!

デーブ:洋服屋の出前は「ザラそば」

JK:(苦笑)もういろいろ考えてきたのね(^^;)

デーブ:セーターが破れてる! 「ニットもないよ」・・・もういっか(^^;)

出水:ありがとうございます! どんな時に思い浮かぶんですか?

デーブ:TV見てるときとか、寝てるときとか。いつもICレコーダー手放さないんですよ。さっきも昼間のTV出てましたが、本番中に3つぐらいネタ考えました。出てくる題材で、これいけるな、と思うじゃないですか。

JK:だけど今までいろんなすごい人に会ったじゃないですか。びびらないですか?

デーブ:映画スターとかですかね? ブルース・ウィリスぐらいかな、感じ悪かったのは・・・人によっては契約書に書いてあるんですよ、「話しかけないで下さい」とか。あれは困っちゃったけど。でもほとんどのスターが大丈夫です。僕が行くと通訳がいらないから待つ必要がないので。戸田奈津子さんが僕のこと好きなのも、休めるからですよ。先日ヒュー・グラントさんが来て、僕めっちゃくちゃおしゃれしたんですよ。わざと! すぐさま「お前おしゃれだな」って言ってくれたんですよ、映画の話の前。

JK:そこで接点がぱっと出来ちゃうわね! でも男の人ってそんなに変わらないから、やっぱり目が行くのはネクタイでしょ? ネクタイが一緒ってことはまぁないからね。

デーブ:ないですね。でも僕は8割がイギリスのメーカーで買ってるんですけど、派手なネクタイは作らなくなった。ベーシックなものしかなくて、困ってるんです。だからかえって古いネクタイを補修したりして使ってます。ネクタイも、どんなに派手でも覚えてないですよ! 半年でも覚えてないです!

JK:そう、人は意外と他人に無頓着! 自分だけが覚えてるのよね。

続きは次回の放送で。どうぞお楽しみに!