ブラッド・ピットが共同で購入したブドウ園の売却をめぐり、元妻アンジェリーナ・ジョリーを提訴した。2人は結婚していた当時にシャトーの所有会社を購入したが、昨年アンジェリーナが所有する株式をロシアの億万長者が経営する高級ワイン会社に売却していた。


米メディア『TMZ』によると、アンジェリーナ・ジョリーブラッド・ピットと所有するブドウ園の株式を密かに売却したため、ブラッドがその取引を取り消すように法的書類を提出したという。

同メディアが入手した文書によれば、ブラッドとアンジェリーナは2008年に南フランスのプロヴァンス地方にブドウ園を所有する会社「シャトー・ミラヴァル(Chateau Miraval SA)」の支配権を購入した。

ブラッドはアンジェリーナが2840万ドル(約33億円)の購入価格の40%を支払ったことを認めたものの、自身が長年にわたりブドウ園に多大な資金と時間を投資したと主張。アンジェリーナは2013年までブドウ園での仕事に関わっておらず、ブラッドが1人でビジネスを成功させたと述べている。

株式の売却については、お互いが相手の同意なしに自分の持ち分を売らないことに合意していたという。

2人は2014年にこの土地で結婚式を挙げたが、2016年にはアンジェリーナがブラッドとの離婚を申請した
昨年7月にはアンジェリーナが裁判所に出廷し、自身が所有する株式を匿名の人物に売却することで合意に達したと裁判官に告げていた。

これに対しブラッドは同年9月、アンジェリーナが売却を進めることに合意したが、実際の取引自体ではなく購入希望者を承認することに合意するという意味だったと説明している。

その翌月には、アンジェリーナが所有する株式をロシアの億万長者ユーリ・シェフラー氏(Yuri Shefler)が経営する「テヌーテ・デル・モンド(Tenute del Mondo)」に売却したことが明らかになった。

同社はシェフラー氏が支配するウォッカ会社「ストゥーリ・グループ」傘下の子会社で、ルクセンブルグを拠点とする高級ワイン部門だ。

文書ではアンジェリーナがブラッドの合意を得ることなく、同社に自分の持ち分を売却したと主張。ブラッドの管理下にあるブドウ園は数百万ドル規模の国際的な成功を収め、世界で最も高く評価されるロゼワイン生産者の1つに成長したと記述されている。


さらにアンジェリーナが自身の所有権を売却した理由について、このように述べている。

「彼女は、ピットが情熱を注いでいた事業をシェフラー氏と関係会社が支配することで、彼のブドウ園への投資を弱体化させることが分かっていた。その意図をもって自身の持ち分を売却したのだ。」

ブラッドは取引の取り消しを求めると同時に、損害賠償も要求しているという。

2人が別荘として所有した500ヘクタールの土地はブドウ畑があるほか、かつてのオーナーだった仏ピアニストのジャック・ルーシェ氏により録音スタジオが建設され、ピンク・フロイドなどの有名ミュージシャンがレコーディングを行ったこともある。

ブラッドとアンジェリーナが購入後には、南仏でブドウの栽培・醸造で有名なペラン家をパートナーに迎え、ワインの品質向上のための共同プロジェクトを行い、高級ワイン事業を成功へと導いてきた。

画像2枚目は『Miraval 2021年10月25日付Instagram「Home staging !」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)