ブラッド・ピット(58)が米誌のインタビューで、他人の顔を覚えることが困難な「失顔症」の症状と闘っていることについて語った。ブラッドは初対面の人の顔を覚えるのに苦労するため、近寄りがたい人間だと思われるのではとの不安を抱いているという。


ブラッド・ピットが男性誌『GQ』のインタビューに応じ、自身が長年「相貌失認(そうぼうしつにん)」の症状と闘っていることについて語った。

一般的に「失顔症」と呼ばれる「相貌失認」は、先天性の場合や、後年になって脳への障害によって発症する。患者は他人の顔を認識することが困難となり、パートナーや家族、親しい友人なども識別できなくなる場合もある。

同誌が現地時間6月22日に掲載したインタビューでブラッドは、自身の40年間に及ぶキャリアが、「最終地点に来たと感じている」と告白した。そして、正式な診断を受けていないものの、失顔症の症状に悩まされていることを明かした。

ブラッドは過去に、パーティなどの社交場で出会った人々の顔を覚えるのに苦労すると語っていた。
特に初対面の人の顔を認識できないため、自分がよそよそしくて近寄りがたく、自己中心的な人間だという印象を持たれるかもしれないとの不安を感じているという。

同誌のインタビュアーが「自分の夫も同じ症状で悩んでいる」と言うと、ブラッドは「誰も信じてくれないんだよ! 同じ症状を持つ人に会ってみたいよ」と心情を打ち明けた。

ブラッドは2013年に米誌『Esquire』のインタビューに応じた際にも、他人の顔を認識できない経験についての悩みを明かしていた。

当時、再会した人達の顔を認識できなかったため、「多くの人達が僕を嫌っている。彼らは、僕がみんなを見下してると思ってるんだ」と感じたという。

そのためブラッドは、再会した人達に「どこで会った?」と尋ねるようにしたが、そのことが余計に人々との関係を悪化させてしまったそうだ。


「みんなが、さらに気分を害したんだ。時折、出会った時の状況を説明してくれる人もいる。それで僕は『助けてくれてありがとう』と言うんだ。すると、もっと多くの人々を怒らせてしまうんだよ。」

「こう言われるんだ。『君は自己中心的で、うぬぼれている』とね。でも謎なんだ。
顔を認識できないのに、デザインや美学的な観点で見られるんだから。」

こういった問題が深刻化したため、ブラッドは孤立したいと思うことが多くなり、「だから家にいるんだ」と明かしていた。

しかし自身の名声や業界の性質上、外出しなければならず「多くの忌まわしい人々に出会う。そしてまた、彼らに再会するんだ」と苦労を語っていた。

画像2枚目は『GQ 2022年6月22日付Instagram「Presenting GQ’s August cover star: Brad Pitt.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)