たこ焼き、キャビア、和牛にいたるまで、ありとあらゆる商品が自販機で売られる日本だが、陳列棚に生きた犬や猫を並べることはないだろう。
中国の北京ではこのたび、自販機の狭いケースに“生きた猫”が陳列され、非難が殺到している。
実は中国では、ここ10年の間に設置面積が少なく管理コストが安い“無人自販機”が急速に普及。大都市だけでなく、地方都市でも生活スタイルに合わせた独自の自販機が設置された。またワンタッチ決済などを取り入れた“ハイテク自販機”も次々と登場し、人々のニーズに対応しながら進化を遂げてきた。
しかしながらネチズンの多くは、生きた猫が自販機で販売されていることに激怒。狭い陳列棚に押し込められ、体を自由に動かせずにいる猫たちに同情の声を寄せた。
問題の自販機には12の陳列棚があり、猫たちはそれをさらに2つに仕切った空間でうずくまっている。売られているのは合計6匹で、心なしかぐったりして見えるのだった。
この自販機は「“中国初”の生きたペット用」と謳っていたようだが、SNSで写真や動画が拡散すると、次のようなコメントが殺到した。
「中国初ではないね。
「これを製造している会社の広告を見たよ。」
「猫たちは寝ているように見えるけど、病気なのでは? きちんとしたケアを受けられず、狭いケースの中で死んでしまうこともあると聞く。」
「人件費がかからないから自販機で売っているの? 許せない。」
「生き物に対するリスペクトが全くない。」
「あまりにも残酷。体だけでなく、精神的におかしくなってしまうのでは?」
「これは動物虐待でしょう。法で規制すべきだ。」
「気分が悪い。」
「そのうち、赤ちゃんの自販機もできるのでは?」
「動物には心がある。物ではないんだよ!」
ちなみに動物虐待のニュースは後を絶たず、シンガポールのレストランでは2019年、生きたカニのクレーンゲームが登場。同国の動物虐待防止協会(SPCA Singapore)が「即刻撤去を」と声をあげる事態となっていた。
画像は『Vending Times 「Controversy breaks out in China over pet vending machines」(Photo: Adobe Stock)』『Oddity Central 「Self-Service Pet Vending Machines Spark Outrage in China」』『LADbible 「Grab-A-Crab Machine Slammed By Animal Rights Groups」』『Daily Star 「Aquarium in China sparks fury for writing names on fish to ‘attract visitors’」(Image: Asiawire)』『The Sun 「CASH N CARRY Vile zoo ‘GLUES a basket onto a tortoise so tourists have something to aim at when they throw coins for luck’」(Credit: WEIBO)』『МАНИКЮР 1200₽ ПЕДИКЮР 1700₽ Instagram「The aquarium」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)