きょう9日も活動が活発な梅雨前線の影響で、九州北部から中国地方を中心に発達した雨雲がかかっています。1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨を所々で観測し、島根県大田市温泉津では1時間雨量が62.5ミリと7月1位の値を更新しました。
九州北部~中国地方 危険な雨雲かかる
きょう9日は、梅雨前線が山陰沖から東北地方にのびています。前線に向かって、暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、前線の活動が活発な状態が続いています。
午前11時現在も九州北部から中国地方に発達した雨雲がかかっています。1時間に福岡県久留米市で65.0ミリ(9時53分まで)、島根県大田市温泉津で62.5ミリ(10時00分まで)、佐賀県鳥栖市で55.0ミリ(9時58分まで)、山口県下関市で55.0ミリ(4時15分まで)、福岡県朝倉市で53.0ミリ(10時08分まで)と滝のような非常に激しい雨を観測しました。
土砂災害に厳重警戒
きょう9日11時現在、福岡県、大分県、山口県、島根県、広島県には土砂災害警戒情報がでている地域があります。
降り続く大雨のため、土砂災害の危険度が高まり、避難が必要となる危険な状況となっています【警戒レベル4相当情報[土砂災害]】。崖の近くなど土砂災害の発生しやすい地区にお住まいの方は、早めの避難を心がけるとともに、市町村から発表される避難指示などの情報に注意してください。
また、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫にも警戒が必要です。
11日(火)まで大雨が長引く恐れ
梅雨前線は、11日(火)にかけても日本海から本州付近に停滞する見込みです。
いつ避難する? タイミングは?
土砂災害や川の増水などの災害は、急に発生して、一気に被害が広がるため、避難が遅れると、命にかかわります。
そこで、避難のタイミングが重要です。警戒レベル3の場合、高齢者や障害のある方などは、安全な所へ避難しましょう。
天気が荒れてしまうと、道路状況が悪くなるなど、避難の際の危険度が高まります。避難指示が出されていなくても、少しでも危険を感じたら、自ら避難しましょう。
土砂災害の前触れは
大雨によって土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。いざという時のために、ぜひ覚えておいてください。
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。