■【東京株式市場】 2021年2月10日
■株式市場の振り返り-日経平均株価は高値引けの4日続伸、TOPIXは4日連続で高値更新
2021年2月10日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 29,562円(+57円、+0.2%) 4日続伸
- TOPIX 1,930.8(+5.2、+0.3%) 4日続伸
- 東証マザーズ株価指数 1,289.9(+25.5、+2.0%) 大幅反発
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:947、値下がり銘柄数:1,152、変わらず:92
- 値上がり業種数:22、値下がり業種数:11
- 昨年来高値更新銘柄数:84、昨年来安値更新銘柄数:0
東証1部の出来高は13億2,435万株、売買代金は2兆8,828億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。休日前で模様眺めムードが強まる中で、企業決算を手掛かりに積極的な売買が目立ちました。
そのような中、日経平均株価は後場に入って値を上げ、最後は高値引けの4日続伸となりました。取引時間中の高値は29,562円(+57円)、安値は29,368円(▲137円)となり、値幅(高値と安値の差)は約194円となっています。
なお、TOPIXも同じような値動きで4日続伸となり、こちらは取引時間中に4日連続となる昨年来高値更新となりました。
■東証マザーズ株価指数は大幅反発、売買代金は8日ぶりに2,000億円超え
東証マザーズの出来高は1億753万株、売買代金は2,180億円となり、いずれも前日より増加しました。
久々に個人投資家の物色意欲が盛り上がり、売買代金は201日連続で1,000億円を上回り、8日ぶりに2,000億円を上回っています。
また、株価指数も+2%高の大幅反発となり、再び1,300ポイント回復が視野に入ってきました。
■トヨタ、ホンダ、日産の日系ビッグスリーが昨年来高値を更新、減配見通しのJTが暴落
日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄
- ソフトバンクグループ(9984)
- ダイキン工業(6367)
- ファーストリテイリング(9983)
この日は、業績ボトムアウトが鮮明となりつつある自動車関連株が大きく買われました。
前日の決算発表で通期業績(2021年3月期)予想を上方修正したホンダ(7267)が一時+7%高に迫る急騰となり昨年来高値を更新し、赤字幅縮小ながら業績見通しを上方修正した日産自動車(7201)も一時+5%超高へ急騰して高値更新となりました。
また、すっかり定例化した取引時間中の決算発表を行ったトヨタ自動車(7203)も、通期予想の上方修正で直後に一時+3%超高へ大幅高となり昨年来高値を更新しましたが、その後は上げ幅を縮小して引けています。
さらに、タイヤメーカーも買われ、ブリヂストン(5108)が高値を更新し、住友ゴム工業(5110)は爆騰、横浜ゴム(5101)も急騰しました。
その他では、前日に通期業績予想の上方修正と配当の引き上げ(増配)を発表した富士フイルムホールディングス(4901)が一時+5%超高へ急騰して上場来高値を付けたことが目を引きました。
日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄
- ネクソン(3659)
- アドバンテスト(6857)
- 東京エレクトロン(8035)
ハイテク株は引き続き一部主力銘柄への売りが続き、横河電機(6841)や太陽誘電(6976)が急落し、ローム(6963)、TDK(6762)、村田製作所(6981)などの電子部品株も軟調に推移しました。
また、前日に今期業績(2021年12月期)の大幅減益と減配を発表し、「たばこ事業」本社機能のスイス移転や1000人規模の希望退職などのリストラ実施も同時公表したJT(2914)が一時▲10%安へ暴落しています。世界的なタバコ需要の漸減を背景に、JTの株価は5年前の高値(4,850円)から約▲60%安へ暴落しました(この日の終値)。
JT(日本たばこ産業)の過去10年の株価推移

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その他では、旅行代理店「近畿ツーリスト」と「クラブツーリズム」を運営するKNT-CTホールディングス(9726)が、前日発表の決算でついに債務超過へ転落。これを受けて一時▲10%安へ暴落しました。ただ、コロナ禍の影響は概ね織り込み済みであったことや、Go Toの再開期待などから買い戻され、終値は▲3%弱安まで切り返しています。