世界最高峰のカップ戦と言われる「UEFA(欧州サッカー連盟)チャンピオンズリーグ」は、サッカーの技術・戦術レベルで他を圧倒するだけでなく、その“獲得賞金”という意味でも群を抜いています。
欧州各国のリーグから上位32チームが集うこの大会は、数々の名勝負を生んできたことでも広く知られ、その技術・戦術レベルはワールドカップ(W杯)を遥かに凌ぐとも言われています。
■出場するだけで大金が動くチャンピオンズリーグとは
欧州の超一流クラブたちが文字通り血眼になって勝利を目指すこの大会は、参加クラブに一体どれだけの利益をもたらすのでしょう。
まずは、4チームからなる各グループリーグ(1チームにつきホーム・アウェイ合計全6試合)では、UEFAから支給される金額は以下の様になっています(1ユーロ=133円換算)。
- グループステージ出場:1564万ユーロ(約20億8000万円)
- グループステージ勝利:280万ユーロ(約3億7240万円)
- グループステージ引き分け:93万ユーロ(約1億3690万円)
がUEFAから支給されます。
そして、各グループリーグを勝ち上がった16チームからなるトーナメントでは、以下のようになります。
- 決勝トーナメント1回戦(ベスト16):990万ユーロ(約13億1670万円)
- 準々決勝進出:1060万ユーロ(約14億980万円)
- 準決勝進出:1250万ユーロ(約16億6250万円)
- 決勝進出(2位):1550万ユーロ(20億6150万円)
- 優勝:2000万ユーロ(26億6000万円)
■サッカーW杯よりも大金が動くUEFAチャンピオンズリーグ
つまり、かりにグループリーグ(全6試合)に全勝した上でタイトル獲得まで行けば、獲得賞金はいくらになるのでしょうか。
- グループステージ進出:1564万ユーロ
- グループステージ全勝:280万ユーロ×6試合=1680万ユーロ
- 決勝トーナメント1回戦進出:960万ユーロ
- 準々決勝進出:1060万ユーロ
- 準決勝進出:1250万ユーロ
- 優勝:2000万ユーロ
合計:8514万ユーロ
およそ8514万ユーロ(約113億2362万円)を手中に収めることができるのです。
2018年W杯ロシア大会の優勝国・フランスが手にした約45億円と比べても、その額は格段に高いことがわかります。
加えて、「ヒストリカル・ランキング」という直近の過去10年において収めた成績に準じて配分され、さらには「マーケット・プール」というTV放映権料の総額3030万ユーロ(約40億円)も同様に分配されます。
さらに、チケット料収入や各スポンサーから払われるボーナスも加算されることから、優勝チームが受け取る賞金総額はさらに増えることになります。
イタリアの名門・ユベントスは今年1月、8000万ユーロ(ボーナスを含む)を投じてドゥシャン・ヴラホヴィッチ(セルビア代表。22歳)をフィオレンティーナから獲得。チャンピオンズリーグ制覇を狙った補強をしたのですが、結果はベスト16止まり。
ちなみに、この移籍市場でヴラホヴィッチを売却したフィオレンティーナは、同選手の獲得に際して約2億6千万円を投資。結果、売却益約90億円を得ています。
■この後注目のUEFAチャンピオンズリーグの日程はどうか
2021/21シーズン「UEFAチャンピオンズリーグ」スケジュール
準々決勝(1stレグ4月5、6日・2ndレグ4月12、13日)
- ベンフィカvsリヴァプール
- ビジャレアルvsバイエルン・ミュンヘン
- マンチェスター・シティvsアトレティコ・マドリード
- チェルシーvsレアル・マドリード
準決勝(1stレグ4月26日、27日・2ndレグ5月3、4日)
決勝(5月28日 @スタッド・ドゥ・フランス)
上記8チームのうち、南野拓実が所属するリヴァプール、そしてバイエルン・ミュンヘンはグループリーグ6戦全勝。最高賞金を手にするチャンスを手にしています。
果たして今季の欧州サッカー界で頂点に立つのはどのクラブなのか。世界最高峰の戦いに注目が集まります。