食料品の値上げに加え、外食費や日用品の価格上昇も続いています。家計の負担が増す中、改めて株主優待に注目が集まっています。

普段利用する飲食店や小売店の優待を活用できれば、食費や外食費の節約につながります。今回は6月に権利確定を迎える銘柄の中から、日々の暮らしをサポートしてくれそうな優待銘柄を紹介します。


カゴメ、すかいらーく…家計を助ける6月株主優待5選の画像はこちら >>

「また上がったな」…食料品、外食、加速する値上げ

 最近、スーパーへ行くたびに「また上がったな」と感じる場面が増えました。特にコメや卵、野菜など日々の食卓に欠かせない食料品の値上がりは家計にじわじわと効いてきます。昨年はコメ価格の上昇が大きな話題となりましたが、それ以外にも野菜や加工食品、飲料、調味料など幅広い商品で値上げが続いています。


 以前は「また値上げか」と感じる程度だったものが、最近ではレジで支払う金額そのものが明らかに増えたと感じる場面も少なくありません。家族が多い家庭であれば、その影響はさらに大きいでしょう。


 外食チェーンも例外ではありません。以前は1,000円あれば十分満足できたランチが、気付けば1,200円、1,500円になっていることも増えてきました。ファミリーレストランやラーメン店、居酒屋など、身近な飲食店でも価格改定が続いています。


 もちろん、飲食店側も原材料費や物流費、人件費、光熱費の上昇に直面しており、値上げは避けられない事情があります。しかし、利用する側からすると、「給料は大きく変わっていないのに、毎月のクレジットカード明細を見ると支払い金額が増えている」という感覚を持っている人もいるはずです。


 私も仕事柄、取材や会食などで飲食店を利用する機会が頻繁にありますが、以前は1万円あれば十分だった会食が、最近は同じ内容でも1万3,000円、1万5,000円になることがあります。

月に数回の利用でも、年間で考えれば決して小さくない金額になります。


物価高で役立つ「株主優待」、6月は配当金のチャンスも

 そんな中、個人投資家の間で関心が高まっているのが株主優待です。かつては「もらえたらうれしいおまけ」という印象が強かったかもしれません。しかし、物価高が続く現在では少し意味合いが変わりつつあります。


 普段利用する飲食店の食事券や買物券、日用品の優待品は、そのまま家計の節約につながるからです。特に外食系の優待は家族での食事や休日のランチなどに活用しやすいことから、個人投資家の人気を集めています。


 もちろん、優待だけを目的に投資することはおすすめできません。株価は日々変動しますし、企業業績によっては優待制度の変更や廃止が行われることもあります。実際、近年は優待制度を見直す企業も増えており、優待内容だけを見て投資判断を行うことには注意が必要です。そのため、業績や財務内容、配当方針なども確認した上で投資することが大切になります。


 それでも、自分がよく利用する企業の株主になり、配当を受け取りながら優待も活用できるのであれば、投資が身近なものに感じられます。普段利用している店舗やサービスで優待を使うと、「株主になっている」という実感も湧きます。企業の業績や新商品、店舗展開などにも自然と関心が向くようになり、投資への理解も深まるでしょう。


 特に6月は、生活に密着した優待銘柄が比較的多い時期です。3月や9月ほど銘柄数は多くありませんが、外食チェーンや小売企業、日用品関連企業など、日常生活で活用しやすい優待を実施している企業がそろっています。


 また、6月は3月決算企業の配当金が支払われる時期でもありますので、受け取った配当金を再投資する投資家も多く、「配当を受け取りながら次の投資先を探す」という意味でも注目されるタイミングです。


生活の中で使える優待は、日本株ならではの魅力

 2024年にNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)が新しくなり、多くの人に普及したことで、短期売買よりも長期保有を前提とした投資スタイルへの関心が高まっています。


 その中で、配当と優待を組み合わせて楽しむ投資は、個人投資家にとって身近な選択肢の一つといえるでしょう。配当金は再投資に回し、優待は日常生活で活用する。そうした形で投資の成果を実感できるのも、日本株投資ならではの魅力です。


 株主優待の魅力は額面以上にあります。例えば年間数千円分の優待でも、家族で利用するファミリーレストランの食事券であれば実際の満足度は高くなりますし、普段購入している日用品が届けば家計への貢献も実感しやすくなります。数字だけを見ると地味に映るかもしれませんが、「生活の中で使える」という点は優待ならではの魅力です。


 高配当株への人気が続く中、最近は配当だけでなく優待にも改めて注目が集まっています。物価高が続く今だからこそ、投資のリターンを単なる数字として受け取るのではなく、日々の暮らしの中で活用するという考え方も面白いのではないでしょうか。


節約につながる!6月権利確定の株主優待5選

 そこで今回は、食費や外食費、さらには飲み代の節約にもつながりそうな6月権利確定の優待銘柄を紹介します。


銘柄名 証券コード 株価(円)
(6月2日終値) 特色 カゴメ 2811 2,511 食卓を支える定番食品優待 ブロンコビリー 3091 4,160 家族で楽しめる外食優待の人気株 物語コーポレーション 3097 4,725 「焼肉きんぐ」で使える成長企業 すかいらーくHD 3197 2,714 優待投資の王道ともいえる一社 小林製薬 4967 5,662 日用品で家計を支える優待株

カゴメ(2811)

 トマト加工品や野菜飲料で知られる食品メーカーです。株主優待では自社商品の詰め合わせが贈られることで知られており、長期保有の優待銘柄の代名詞ともいえる銘柄です。

食品価格の上昇が続く中、自社製品を受け取れる優待は家計面でも魅力があります。普段の食卓に直結する優待内容であることから、生活防衛という観点でも注目です。


ブロンコビリー(3091)

 炭焼きステーキやハンバーグを主力とする外食チェーンです。サラダバーの人気も高く、家族連れを中心に支持を集めています。株主優待は食事券が中心で、普段から店舗を利用する人にとっては実用性の高い内容です。


 外食費の負担が大きくなる中でも、優待を活用することで家族での食事を楽しみやすくなります。外食優待銘柄の中でも満足度の高さから根強い人気がありますので、週末の家族団らんや特別な食事の機会にも活用しやすい優待として注目されています。


物語コーポレーション(3097)

「焼肉きんぐ」や、「丸源ラーメン」などを展開しています。特に「焼肉きんぐ」は個人投資家からの人気が高く、優待銘柄としても知名度があります。株主優待はグループ店舗で利用できる食事券で、家族や友人との外食に活用しやすい点が特徴です。


 近年は外食価格の上昇が続いていますが、優待を利用することで実質的な負担を抑えられることから、生活密着型の優待銘柄として注目です。成長力のある外食企業として、業績面にも注目する投資家が少なくありません。


すかいらーくHD(3197)

「ガスト」や「バーミヤン」「ジョナサン」「しゃぶ葉」など幅広いブランドを展開する外食大手です。株主優待はグループ店舗で利用できる優待カードで、家族での食事や休日のランチなど日常的に活用しやすい点が魅力です。外食価格の上昇が続く中、優待を利用することで家計負担を抑えやすく、個人投資家からの人気も高い銘柄として知られています。


 店舗数が多く利用機会が豊富なことから、「使いやすい優待銘柄」の代表格といえます。優待投資を始めたい初心者にとっても、比較的イメージしやすい銘柄の一つでしょう。


小林製薬(4967)

 医薬品や衛生用品、日用品など幅広い商品を展開しています。株主優待では自社グループ製品が贈られるため、日常生活の中で活用しやすい点が特徴です。物価高が続く中では、生活必需品である日用品やよく使う医薬品などを優待で受け取れるのは、うれしいものです。「家計を支える優待」という視点で注目したい銘柄の一つです。


(田代 昌之)

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