185系特急形電車は、普通列車乗り放題「青春18きっぷ」ユーザーに重宝されたこともあります。そのひとつが、東海道線の伊東行き「521M」。
国鉄時代の1981(昭和56)年にデビューしたJR東日本の185系特急形電車が、2021年3月13日(土)のダイヤ改正をもって、定期的な運行を終了します。
この特急形電車に関し、東海道本線から伊東線へ直通する、東京発7時24分の伊東行き普通列車(521M)を思い出す人も少なくないでしょう。
特急「踊り子」などに使われた185系特急形電車(画像:写真AC)。
この521Mは普通列車ながら、特急形の185系を使って運行されていたのです。2013(平成25)年3月のダイヤ改正で姿を消しましたが、普通(快速)列車だけで東京から西を目指す「青春18きっぷ」ユーザーには、追加料金無しでグレードの高い車両に乗れる「乗り得列車」として重宝されました。
185系電車は「特急形電車」ではありますが、運用の効率を考え、普通列車での使用も想定した設計になっているのが特徴のひとつ。分かりやすく表現すると、郊外にある車両基地付近から上り普通列車として通勤客を乗せ走り、折り返し下り特急列車として走る、といったイメージです。185系が普通列車として運行された例は多く存在します。
ただ2ドアデッキ付きの構造は、普通列車として使うには混雑への対応が難しいことなどから、次第に減っていきました。
かつて存在した「ムーンライトながら」と縁が深い「乗り得列車」同様の「18キッパー御用達の東海道本線乗り得列車」としては、東京発5時20分の静岡行き普通列車(321M)、静岡発19時30分の東京行き普通列車(338M)も思い出されやすいでしょう。両列車は、JR東海の静岡車両区に所属する373系特急形電車での運行でした。
かつて、東京~大垣間を結んだ夜行快速列車「ムーンライトながら」。その使用車両である373系特急形電車を、その拠点である静岡から東京駅へ送り込む列車として運転されたのが338M、東京駅に到着した「ムーンライトながら」の373系を静岡へ返す列車として運転されたのが321Mです。
東京を早朝に発車、または東京へ夜遅くに戻ってくる列車であることから、やはり東海道を移動する「青春18きっぷ」ユーザーに重宝されました。
普通列車に使われる373系特急形電車(画像:写真AC)。
「ムーンライトながら」が臨時化され使用車両が変わっても、この373系による「乗り得列車」321M、338Mは、2012年3月のダイヤ改正まで運転されています。
ちなみに、この373系も185系と同様、特急形電車ながら普通列車に使うことも想定した車両です。乗降用ドアが幅の広い両開き式で、デッキと客室を仕切る扉がありません。

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